▲イラスト=UTOIMAGE

 中国の塩漬け白菜製造工場で、作業員が白菜の入った巨大な容器の中でたばこを吸ってつばを吐く様子がカメラに捉えられ、物議を醸している。

 中国メディア「中華網」などが10月28日、報じた。それによると、最近SNS(交流サイト)で、遼寧省葫芦島市内の塩漬け野菜製造工場で撮影された作業員の動画が拡散された。動画には、男性が塩漬け白菜の作業場とみられる場所で、農業用のフォークで白菜を広げながらたばこを吸い、容器の中につばを吐く様子が30秒間にわたって映っている。

【写真】たばこを吸ってつばを吐く白菜加工工場の作業者

 これを見た現地のネットユーザーらは「あんな人が食品関係の仕事をしてはダメだ」「人の目に触れない食品作業現場では、あのようなことがたくさん行われているのだろう」「今回が初めでではないはず」などの反応を示した。

 波紋が拡大すると、現地企業を管轄する自治体は、ネット上で提起された問題について、10月26日夜に「ただちに調査及び取り締まりを実施した」と明らかにした。

 自治体は「問題の白菜は全て押収し、市中には流通しなかった。関連の手続きに従って全量を廃棄する予定」と発表した。また「問題の企業は現在、調査を受けており、違法の事実が確認されれば関連企業と責任者を法に則って厳正に処罰する。看過することは絶対にない」と明言した。

 中国では2022年、国営中国中央テレビ(CCTV)の『3.15消費者告発プログラム』で、湖南省岳陽にある複数の塩漬け野菜製造企業で作業員が裸足で野菜を踏み、たばこの吸い殻をそのまま投げ捨てるなど、作業中に非衛生的な行為をしていることが暴露された。これが波紋を呼んで以降、中国食品科学技術学会がこの野菜の発酵・保管・運送など全過程に対する衛生基準を定めて発表したが、依然として一部の中小企業ではこの基準を形式的にしか適用していないとの指摘が出ている。

チョン・アイム記者

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