▲イラスト=UTOIMAGE

 アフリカのコンゴ民主共和国(旧ザイール)南東部にある銅・コバルト鉱山で、橋が崩落する事故があり、少なくとも32人が死亡した。

【写真】崩落事故の様子

 ロイター通信など複数の外信が16日(現地時間)に報じたところによると、ルアラバ州のロイ・カウンバ・マヨンデ内務相は同日の記者会見で「15日にルアラバ州のカランド鉱山で橋が崩落し、32人が死亡した」「豪雨と山崩れの危険があり現場への立ち入りが禁止された状態だったが、違法な採掘業者らが採石場に無断で侵入していた」と説明した。その上で、浸水した溝を渡るために臨時で建設された橋に鉱山の作業員たちが殺到し、橋が崩落したと述べた。

 関連省庁が発表した声明によると、鉱山作業員たちが大勢集まってきたところで現場を警備していた軍人たちが発砲したという。恐怖におびえた作業員たちは狭い橋に体を潜め、そこに大勢の作業員が殺到したため死傷者が続出した。一部の人権団体は、鉱山の作業員と軍人の間で衝突があったとの報告に言及し、軍と事故との関連について独立的に調査するよう当局に要求した。

 コンゴ民主共和国は世界最大のコバルト生産国だ。コバルトは、各種電子製品や電気自動車(EV)に搭載されるリチウムイオン電池の核心素材として使われる。2021年基準で世界のコバルト供給量の72%がコンゴ民主共和国で生産されている。しかし、現地の採掘産業は長きにわたって児童労働、劣悪な環境、汚職などで批判されてきた。150万-200万人が手作業での採掘に従事し、1000万人以上が関連産業で生計を立てているが、規制が不完全でまともな装備もないため、毎年数十人が命を落としている。

ムン・ジヨン記者

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