事件・事故
高位公職者犯罪捜査処、尹錫悦前大統領の内乱裁判を担当する池貴然判事を家宅捜索
高位公職者犯罪捜査処(公捜処)が、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の内乱裁判を担当する池貴然(チ・グィヨン)ソウル中央地裁部長判事のタクシーアプリ記録を家宅捜索で押収したことが20日に確認された。池部長判事の「風俗店接待疑惑」を捜査している公捜処が池部長判事本人に対する捜索に乗り出したのは、今回が初めてだ。
公捜処は最近、裁判所から通信上の捜索令状の発布を受け、池部長判事のタクシーアプリの利用内容を確保した、と発表した。なお、公捜処は池部長判事のクレジットカードの利用内訳についても令状を請求したが、裁判所はこれを棄却したという。
今回の捜索・押収の範囲には通話・ショートメールの内訳や口座の内訳などは含まれなかった。公捜処は、池部長判事が最近スマートフォンを替えたので、現在使用中の機器を押収したり通話・ショートメールの内訳などを調べてみたりしても、問題とされている時期の行動を確認するのは難しいと判断したと伝えられている。
ここで公捜処は、池部長判事のスマートフォンの実物ではなく、タクシーアプリ会社のサーバーから使用記録の提供を受けるという形で資料を確保した。公捜処関係者は「疑惑が持たれている時点に池部長判事がどこにいたか、動きを確認するための手続き」と説明した。
公捜処は、池部長判事の収賄容疑や請託禁止法違反容疑などについての告発状を受理し、捜査を行っている。先に今年5月、当時の進歩(革新)系最大野党「共に民主党」の金容民(キム・ヨンミン)議員は「池部長判事が1人当たり100万ウォンから200万ウォン(現在のレートで約10万7000円-21万4000円)ほどかかる『ルームサロン(高級個室クラブ)』で複数回酒を飲み、ただの一度もカネを払ったことがない、という情報提供を受けた」として疑惑を提起した。
大法院(最高裁)は独自調査を通して、池部長判事が2023年8月に後輩弁護士2人と夕方に同席した事実を把握したが「確認された事実関係のみでは池部長判事に懲戒事由があるとは判断し難い」と今年9月に発表していた。
パク・ヘヨン記者