▲イラスト=UTOIMAGE

 サウジアラビアの祭典会場に設けられた韓国伝統文化体験スペースで、伝統的な韓服(韓国の伝統衣装)とはかけ離れた奇怪なデザインの韓服が登場し、物議を醸している。

【写真】韓国ネットで物議を醸している「韓服」

 サウジアラビアの首都リヤドの中心部にある商業地区には今年10月、「コリア・ビレッジ(Korea Village)がオープンした。現地の代表的な祭典「リヤド・シーズン(Riyadh Season)」の会場に設けられたもので、K-POPや韓国料理、韓国ファッションのほか、韓国カフェや韓服などを体験できる複合文化型展示・体験スペースとなっている。

 ところがこのスペースで「伝統韓服」として紹介されている衣装が問題になった。誠信女子大の徐ギョン徳(ソ・ギョンドク)は9日、インスタグラムに会場の写真を投稿し「現地の韓国人からの情報提供によると、関連のSNS(交流サイト)動画には最近も奇怪な韓服姿の女性たちが登場し、物議を醸している」とつづった。

 実際に、写真の中のモデルたちは非常に派手な色の服と装身具を身に着けている。両手にせんすを持ち、踊っているようなポーズも見せている。あちこちに太極模様(韓国国旗の中央に描かれた模様)が付いているが、伝統韓服とはとても言い難い奇怪なデザインだった。むしろ中国映画や京劇(中国の古典演劇)などの衣装を思わせるものだ。

 徐教授は「韓服の専門家たちも、伝統的な韓服のデザインとはかけ離れていると話しているし、太極旗をペタペタ貼り付けたからといって韓服と見なすことは到底できない」として「中東地域に韓国文化を知ってもらうという素晴らしい趣旨で始まったものだが、韓服についてもう少しアドバイスを受けるべきだった」と指摘した。

 さらに「そうでなくても中国は最近、韓服の元祖が『漢服』だと強引な主張を展開しているのに、このようなことは中国に都合のいい口実を与えるだけだ」「主催者側はまともな韓服に変更し、中東の人々に誤解を与えないようにすべき」と主張した。

ムン・ジヨン記者

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