【NEWSIS】10歳にもならない幼い孫娘を数年にわたって性暴行していた疑いで裁判にかけられた祖父が、一審で懲役15年を言い渡されて控訴し、収監中に健康上の問題で外部の病院に入院していたところ、死亡するという事件があった。控訴は棄却された。

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 11日に法曹関係者が明らかにしたところによると、釜山高裁刑事1部(裁判長:金柱昊〈キム・ジュホ〉部長判事)は、70代のA被告に対する性暴力犯罪の処罰等に関する特例法違反(13歳未満未成年者準強姦 〈ごうかん〉)等容疑事件の控訴を今年8月末に棄却した。

 釜山拘置所に収監されていたA被告は今年7月中旬、健康上の理由で外部の病院に入院することになり、この過程で死亡したと伝えられている。

 正確な死因は明らかにされていないが、自ら命を絶ったわけではないと把握された。

 先に拘置所側は裁判部に、A被告に対する拘束執行停止を建議したが、別途の許可決定はなかった。

 A被告は2014年から17年にかけて、釜山の住居地などで10歳にもならない孫娘BさんとCさんに対し10回以上にわたってわいせつ行為や性暴行に及ぶなど、性的虐待を加えた疑いで起訴された。

 調べによるとA被告は、共働きをしている娘夫婦の生計上の問題から夏休み・冬休みや週末などに自分の家へ遊びに来る孫娘に、こうした犯行を繰り返していた。

 被告の犯行は、Bさんが学校の先生に自分がされたことを打ち明けたことで発覚した。

 被告は昨年12月末に起訴され、釜山地裁西部支部刑事1部(裁判長:金冑官〈キム・ジュグァン〉部長判事)で事件が審理された。

 被告は法廷で犯行の一部を否認する一方、一度も反省文を提出しなかった。

 一審裁判部は、被害者らの陳述などを基に被告の容疑全てを有罪とみて懲役15年を言い渡した。5年間の保護観察命令も下した。

 一審裁判部は「被告は被害者らの祖父として、幼い被害者が幸福かつ安全に育つことができるように誰よりも保護し、面倒を見るべきなのに、2人の孫娘に対して繰り返し性暴力犯罪に及んだ」とし「被告が幼い孫娘を自分の性的欲求を解消する手段にしたことだけでも、韓国社会が到底容認できないほどに非難の可能性が極めて高い」と判示した。

 また「被告によって繰り返される性暴力に苦しんできた幼い被害者らが、これまでどれほど大きな苦痛に耐えてきたか、察することすら難しい」「被告は罪責を小さくすることにばかりきゅうきゅうとしており、真に反省してもいない」と指摘した。

 被告は一審判決の翌日、すぐに控訴状を出したが、控訴審裁判部の言い渡しを前に死亡した。

キム・ミンジ記者

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