▲TBSラジオ「金於俊(キム・オジュン)のニュース工場」に出演した金於俊氏と李泳采(イ・ヨンチェ)教授

 これまで空席となっていた駐大阪総領事について、李在明(イ・ジェミョン)大統領は日本の恵泉女学園大学の李泳采(イ・ヨンチェ)教授を就任させる方向で調整を進めていることが分かった。李泳采教授は、与党・共に民主党を支持するジャーナリストの金於俊(キム・オジュン)氏の番組にたびたび出演し、日本の政治・外交・韓日関係などについてコメントしてきた人物だ。

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 本紙の取材によると、今年7月に陳昌洙(チン・チャンス)大阪総領事が李在明政権の命令で韓国に帰国したため、5カ月にわたり大阪総領事は空席となっているが、今回李泳采教授が就任する見通しとなったようだ。李在明大統領は来月13-14日に日本の高市早苗首相の招待を受け奈良県を訪問する予定だが、その準備のため奈良県を管轄する大阪総領事を空席にできないとの判断がなされたようだ。

 現在、日本には神戸、名古屋、新潟、札幌、仙台、大阪、横浜、広島、福岡の9地域に韓国領事館があるが、うち大阪を含む5カ所の総領事は現在空席となっている。李在明政権発足後、各国の大使や領事の任命が遅れているためだが、大阪総領事については今回優先して任命する理由が生じた。

 奈良県は高市首相の出身地で選挙区だ。李在明大統領は今年10月の慶州APEC(アジア太平洋経済協力会議)で「シャトル外交の順番だと次は私が日本に行きますが、できれば奈良県で首脳会談をやるのはどうですか」と提案していた。

 李泳采教授は1994年に慶煕大学で総学生会長を務めるなど学生運動に熱心に取り組み、韓国大学総学生会連合の改革モイム(グループ)議長も務めた。李泳采教授は日本で6カ月研修を受けた際、日本による韓国への過去の行動を謝罪する夫婦に会ったことで日本への留学を決意したという。その後日本の慶応大学で博士課程を修了し、2006年から東京の恵泉女学園大学国際社会学科教授を務めている。

 李泳采教授は韓国と日本で多くの番組にコメンテーターとして出演し、日本の政治状況や市民社会についての分析、さらに韓日関係見直しの必要性などについて多くの意見を語ってきた。「金於俊(キム・オジュン)のニュース工場」にもたびたび出演し、日本の雰囲気を伝えると同時に、強制徴用第三者賠償案を批判するなど、尹錫悦(ユン・ソンニョル)前政権の対日外交政策には批判的だった。

柳井(リュ・ジョン)記者

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