裁判
党大会で現金入り封筒受け取った共に民主現職・元議員に二審で逆転無罪判決
共に民主党党大会での現金入り封筒授受事件で起訴された許琮植(ホ・ジョンシク)国会議員、尹官石(ユン・グァンソク)元国会議員、林鍾声(イム・ジョンソン)元国会議員に対し、二審のソウル高裁は18日、逆転無罪の判決を言い渡した。
【写真】現金入り封筒事件で逆転無罪となった共に民主の現職・元議員3人
一審は3人に執行猶予付きの懲役刑を言い渡したが、重要証拠とされた李炡根(イ・ジョングン)元民主党事務副総長の録音ファイルが違法に収集されたと判断され、判決が覆った。
この事件は共に民主党の宋永吉(ソン·ヨンギル)元代表(現ソナム党代表)が2021年5月の党大会で党代表に選出される直前、尹元議員を通じて同僚議員に現金入り封筒を配布したとされるものだ。二審の争点は捜査のきっかけとなった李元副総長の携帯電話の録音ファイルを証拠として採用できるか否かだった。
検察は2022年、李元副総長がさまざまな便宜を図る見返りとして、10億ウォンを超えるのブランド品を受け取った事件を捜査する過程で、李元副総長が任意提出した携帯電話3台から現金入り封筒に関する会話内容が含む録音ファイルを発見し、捜査に着手した。検察は「李元副総長に携帯電話の中の録音ファイルなどを他の事件の捜査に使っても構わないという確認を受けている」として、適法な証拠に該当すると主張した。
しかし、二審は「李元副総長は一審に証人として出席した当時、自身の携帯電話3台の中にこの事件の金品授受に関する内容があるとは認識していなかったと証言した」とし、「携帯電話3台の任意提出関連押収調書などにも李氏のあっせん収賄などの容疑だけが記載されている」と指摘した。現金入り封筒事件を捜査するために適法に押収した証拠ではないとの判断だ。
二審は「こうした証拠を除くと、一審で有罪の根拠とした証拠の相当部分が排除されたことになり、残る証拠は公訴事実を裏付けるには不十分だ」とし、一審判決を破棄し、被告全員に無罪を言い渡した。
こうした判断は今回が初めてではない。現職・元議員3人と共に現金入り封筒を受け取ったとして起訴された李成万(イ・ソンマン)元国会議員も同様の理由で今年9月に二審で無罪となった。事件の頂点にいる宋永吉(ソン·ヨンギル)元代表も、一審で無罪となった。ただ、尹元議員は現金入り封筒を準備したとして起訴された事件で、李元副総長の録音ファイルが証拠として認められ、昨年10月で大法院で懲役2年が確定している。
イ・ミンジュン記者