▲崇実大の学生寮に貼られた懲戒処分の掲示文書。/崇実大エブリタイム

 ソウル市内にある崇実大が、学生寮の規定に違反した中国人留学生に懲戒処分を下した際、その内容を伝える掲示文書に国籍まで書いたため、嫌中感情をあおっているとして批判を受けている。

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 大学関係者が15日に明らかにしたところによると、崇実大のレジデンスホール(学生寮)は今月8日、寮内の喫煙規定に2回以上違反した学生2人に対し、強制退寮処分を下した。掲示文書には懲戒の日時と処分内容、違反事由が書かれていた。学生の氏名と部屋番号は一部のみ公開されたが、国籍は「中国」と明記されていた。

 崇実大の学生寮規定では、室内での喫煙は罰点18点と定められており、2回以上摘発されると退寮処分となる可能性があるという。問題の学生たちは喫煙が2回以上確認されたため懲戒処分を受けたことが分かった。

 しかし、懲戒事由とは直接関係のない国籍まで掲示文書に書かれたため、これが問題となった。通常、大学の学生寮の掲示文書では実名公開が控えられ、個人が特定されるような情報は最小限にとどめられるが、今回の掲示文書には具体的な国籍が書かれていたため、即座に学生コミュニティーを通じて拡散された。この掲示文書が大学生活プラットフォーム「エブリタイム」の崇実大自由掲示板などで広まると、ネット上では中国人留学生に対する批判も起きた。

 崇実大側は、国籍の表示自体が問題になる恐れがあることを認めた。大学側は「掲示文書に国籍を表記したことについて、問題になる可能性があると考える」とコメントした。ただし「中国の留学生に恥をかかせる目的でわざと国籍を掲示したわけではない」とした上で「これまで学生寮で掲示文書を出す際には国籍まで表記することが慣例となっており、この部分に関する苦情が出たことはなかった」と説明した。

 大学側は、今後同様の掲示文書を出す際には国籍表示について内部で検討すると明らかにした。

チョン・アイム記者

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