▲違法な政治資金を提供した疑いが持たれている世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁が17日午後、閔中基(ミン・ジュンギ)特別検察官(特検)率いる「金建希(キム・ゴンヒ)特検捜査チーム」の事務室(ソウル市鍾路区)から出てきた時の様子。写真=news 1

 2022年の大統領選挙前、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)内部で「与野党国会議員の公認権を得て基盤を作り、2027年に大統領選挙に挑戦する」という議論が行われた状況が法廷で明らかになった。

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 ソウル中央地裁刑事第27部(裁判長:禹仁成〈ウ・インソン〉部長判事)の審理で19日に行われた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁や世界本部長だった尹鍈鎬(ユン・ヨンホ)被告らの政党法違反を巡る裁判で、世界本部新統一韓国処長オム氏に対する証人尋問が行われた。この裁判では、第20代大統領選挙時、旧統一教会が国民の力の市・道支部を分担して支援するなど政教癒着を試みた疑惑が裁かれる。

 特別検察官(特検)チームは証人尋問で、オム氏が作成した2021年10月14日付の旧統一教会大陸会長会議録を公開した。会議録によると、尹鍈鎬被告や当時の各地域教区(地区)会長ら旧統一教会幹部11人が出席する中、当時ソウル・仁川地域を管轄していた第1地区会長のチュ氏が「我々の目標は青瓦台(大統領府)補佐陣に入ることだ。与党であれ野党であれ、国会議員公認権を与えなければならない。そのためには政策投票数の資金が必要だ」と述べた。また、「間違った選択をしたら大変なことになる。1-2月中に選択しなければならないが、本当に慎重にやらなければならない。そうでなければ逆風にさらされることになる」とも発言した。

 慶尚道地域管轄第5地区の会長だったパク氏も会議で、「国会議員公認権・青瓦台入りの基盤を築くのは決して容易ではない。2027年までこのまま行けば、大統領選への挑戦も可能ではないか」と言った。会議でこのような協議があったのか、特検チームが質問すると、オム氏は「覚えていないが、記録上、合っているようだ」と答えた。

 さらに、「旧統一教会は国会の政治に進出しようとしたのか」という特検チームの質問に、オム氏は「全ての人の意見かもしれないが、チュ氏個人の意見ではないかと思う」と答えた。 宗教団体である旧統一教会の会議で「大統領選挙」「青瓦台」「国会議員公認権」といった話が出た背景については、「当時の尹鍈鎬本部長が推進していた方針に合わせ、地区長が計画に悩み、協議していた状況だ」「本部長は毎月サミットを行い、旧統一教会の影響力が社会全般に及ぶよう努力していた」と語った。

キム・ウンギョン記者

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