社会総合
韓国 きょうのニュース(12月22日)
◇内乱事件担当裁判部の設置法案 国会に上程
韓国国会は22日、本会議を開き、尹錫悦(ユン・ソクヨル)前大統領の「非常戒厳」宣言を巡る内乱事件を専門に担当する裁判部の設置を盛り込んだ「内乱・外患・反乱犯罪などの刑事手続きに関する特例法案」を上程した。同法案は与党「共に民主党」が提出した。同法案は尹氏の内乱罪事件などを担当する裁判部をソウル中央地裁とソウル高裁にそれぞれ二つ以上設置するよう定めた。同法案を巡っては特別裁判部の構成を前提に判事を推薦・選別するもので、裁判の独立性を侵害するとして、「憲法違反」との指摘もある。
◇元野党代表を取り調べ 尹氏妻に高級ブランドバッグ
尹錫悦前大統領の妻、金建希(キム・ゴンヒ)被告を巡る不正疑惑を捜査する特別検察官チームは、尹政権の与党だった保守系野党「国民の力」の元代表、金起炫(キム・ギヒョン)国会議員を被疑者として出頭させ、取り調べを行った。金氏と同氏の妻は2023年3月の党代表選で金氏が当選した直後に、金被告に260万ウォン(約27万円)相当の高級ブランドのクラッチバッグを手渡した疑い(請託禁止法違反容疑)が持たれている。特別検察官は取り調べで、妻が金被告にバッグを渡したことを認識していたかどうかなどを確認する見通しだ。
◇南北対話再開に向けた改憲問題 統一部「大統領に報告していない」
統一部の尹敏ホ(ユン・ミンホ)報道官は定例会見で、南北対話再開のための改憲問題が大統領への業務報告で取り上げられたという報道を否定し、一部のメディアが歪曲(わいきょく)報道を行ったことに遺憾を表すると述べた。これに先立ち一部の韓国メディアは、統一部が19日に行った大統領への業務報告で、北朝鮮を対話に導くために韓国の領土を朝鮮半島全体とする憲法第3条の改正を検討しなければならないと報告したと報じた。この際、統一部の当局者は憲法改正の必要性を主張する専門家の見解を伝えたという。
◇世界2番目に速い次世代高速列車を開発 韓国全土が1時間圏内に
国土交通部は、国の研究開発(R&D)事業を通じて進めてきた最高時速370キロ(設計最高速度407キロ)の次世代高速列車「EMU370」の技術開発を終えたと発表した。韓国鉄道公社(コレール)は来年上半期に車両1~2編成(計16両)を発注し、30年初めから試験走行を実施する計画だ。商用化は31年から行われる見通し。国土交通部は、EMU370は中国の「CR450」(時速400キロ、27年営業運転開始予定)に次いで世界で2番目に速い高速列車だと説明した。また、国内の主力高速列車として活用されれば主要都市間の移動時間は1時間台に短縮され、韓国全土が生活圏内になると期待を寄せた。