【ソウル聯合ニュース】韓国の警察庁は22日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が政治家に金品を贈ったとされる疑惑を巡り、教団の財務担当者2人を相次いで出頭させ、政治家への金品の流れなどについて聴取した。

 政治家への金品供与について供述した教団元幹部のユン・ヨンホ被告の妻で、教団本部の「財政局長」を務めた人物が取り調べの対象として取り沙汰されているものの、警察関係者は「捜査に支障が生じかねない」として詳細を明かさなかった。

 この人物は尹錫悦(ユン・ソクヨル)前政権から便宜を受けるために政権側に金品を贈ったとして政治資金法違反や業務上横領などの罪に問われているユン被告や教団総裁の韓鶴子(ハン・ハクチャ)被告の共犯として在宅起訴されている。

 ユン被告は取り調べで、2018年ごろに教団が田載秀(チョン・ジェス)前海洋水産部長に現金2000万ウォン(約216万円)と1000万ウォン相当の高級時計を贈り、教団が推進する事業で便宜を図るよう頼んだと供述した。

 政治資金法違反の容疑が適用された場合の公訴時効は7年で、18年に金品を受け取ったとすれば事件は今年末に時効を迎えるため、警察は期限まで田氏の疑惑を集中的に調べる方針だ。

 警察が10日に捜査チームを設置してから、これまで田氏をはじめ計9人が聴取を受けた。

 教団から金品の供与を受けたと取り沙汰されている与党「共に民主党」の林鍾聲(イム・ジョンソン)前国会議員、「未来統合党」(現「国民の力」)の金奎煥(キム・ギュファン)元国会議員に対する取り調べは実施されていない。

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