「平壌無人機潜入」疑惑で追加起訴された金竜顕(キム・ヨンヒョン)前国防相と呂寅兄(ヨ・インヒョン)前国軍防諜(ぼうちょう)司令官が24日、一審の勾留満期を前に、再度勾留された。ソウル中央地裁刑事36部(裁判長:李政燁〈イ・ジョンヨプ〉部長判事)は、金・前国防相と呂・前司令官について「証拠隠滅の恐れがある」として勾留状を発付した。

【写真】「一般利敵罪」で起訴された尹錫悦・金竜顕・呂寅兄の主な容疑

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の内乱・外患容疑を捜査している特別検察官(特検)は先月10日、尹・前大統領と金・前国防相、呂・前司令官を外患(一般利敵)容疑で起訴し、裁判所に追加勾留を要請した。刑事訴訟法上、一審の勾留期間は最大6カ月だが、別の容疑で起訴されて勾留の必要性が認められれば、裁判所が審査を経て追加で勾留状を発布できる。

 金・前国防相と呂・前司令官は、12・3非常戒厳に加担したという「内乱重要任務従事」の容疑などで、ソウル中央地裁とソウル軍事裁判所でそれぞれ1年近く勾留状態で裁判を受けている。二人は今年6月に一審の勾留期間が満了する予定だったが、金・前国防相は偽計公務執行妨害、呂・前司令官は軍事機密漏えいなどで追加起訴され、再び勾留された。金・前国防相の勾留満期は今月25日、呂・前司令官は29日だった。

 今回の3回目の勾留は、二人が尹・前大統領と共に戒厳宣布の名目をつくるため、およそ10回にわたり北朝鮮に無人機を潜入させたという容疑に関連している。特検は、尹・前大統領とは冲岩高校の同窓生に当たる二人が、無人機作戦全般にわたって深く関与したものとみている。特検が根拠に挙げた昨年10月作成の呂・前司令官の携帯電話のメモには「不安定な状況をつくったりつくり出された機会を捉えたりするべきだ。最終状態は低強度ドローン紛争の日常化」「敵の戦略的武力誇示の際、これを軍事的名分化できるだろうか」といった内容が含まれていた。

 尹・前大統領を追加勾留するかどうかも1月上旬ごろに結論が出る見込みだ。尹・前大統領は今年3月、裁判所の勾留取り消しでいったんは釈放されたが、高位公職者犯罪捜査処の逮捕状執行を妨害した容疑、国務委員(閣僚)の戒厳審議・議決権を妨害した容疑などで7月に特検によって再勾留され、来月18日に一審勾留期限が満了する。前日に尹・前大統領の勾留審査を行った裁判部は、来たる30日までに特検と尹・前大統領側から意見書を受け取って追加勾留するかどうかを決める計画だ。

キム・ウンギョン記者

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