事件・事故
特別検察官「金建希夫人が4000万円超の金品授受、売官売職で国政介入」 20人勾留・66人起訴し180日間の捜査終了
尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の配偶者である金建希(キム・ゴンヒ)夫人関連の各種疑惑を捜査してきた閔中基(ミン・ジュンギ)特別検察官(特検)が、180日間の捜査を終えた。これで、今年6月の李在明(イ・ジェミョン)政権発足直後から尹錫悦政権の各種疑惑を捜査してきた3大特検(内乱・金建希・殉職海兵)の捜査が全て終わった。
【表】金建希夫人との「関連性」を明示できなかった諸疑惑
閔中基特検は29日に捜査結果を発表し、「金夫人が高価な金品を収受して各種の人事や公認にも幅広く介入した事実を確認した」「大統領配偶者の権限乱用で韓国の公的システムが大きく毀損(きそん)されたことを複数の事件で確認した」と明かした。
金夫人は旧統一教会、李鳳官(イ・ボングァン)瑞熙建設会長、金相玟(キム・サンミン)元部長検事から計3億7725万ウォン(現在のレートで約4101万円、以下同じ)相当の請託金品を受け取った疑いが持たれている。金亨根(キム・ヒョングン)特検補は「金品提供者は全て、金夫人に請託するのが役立つと考えたと供述し、実際に請託は全て行われた」「大統領配偶者が、歴史の本で見るような現代版『売官売職』に携わり、カーテンの裏から違法に国政に介入した」と述べた。
また金夫人には、ドイツ・モータース株価操作、1億3720万ウォン(約1492万円)相当の世論調査無償受領および公認介入、旧統一教会信徒2400人の「国民の力」集団入党関与等の容疑もある。
金建希特検は今年7月2日の捜査開始後、今月28日の捜査終了期限までに金夫人本人など20人を勾留し、計66人を裁判にかけた。しかし、特検が勾留した20人のうち11人は金夫人の犯罪容疑とは無関係で、「別件捜査」論争が絶えなかった。捜査の途中で亡くなった京畿道楊平郡庁職員に対する「強圧捜査」、閔中基特検のインサイダー取引疑惑、旧統一教会政教癒着関連の「不公平捜査」など、各種疑惑も続いた。
特検はこの日から、裁判(公訴維持)に力を注ぐ一方、終了できなかった事件は警察庁国家捜査本部に移管する予定だ。
ユ・ヒゴン記者、キム・ナヨン記者