▲国務会議で発言する李在明大統領

 北朝鮮に無人機を送り込んだ民間人が、国軍情報司令部(情報司)の支援金を受け取り、李在明(イ・ジェミョン)政権発足後も無人機を飛ばしていたという。韓国軍と警察は、情報司が現政権になってからも民間人の対北無人機にカネを出してきた状況を捜査している。情報司令部側は、2023年に無人機会社を設立した民間人が北朝鮮に無人機を送り込んで核施設などに対する情報を収集できるだろうと判断し、ヒューミント(HUMINT。人的情報)として管理したという。

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 北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)氏は10日前、「韓国発の無人機が領空を侵犯した」とし、韓国を「ごみの集団」と非難した。すると韓国国防部は「軍の作戦ではない」と否定し、李在明大統領は「(民間の無人機であれば)韓半島の平和と安全保障を脅かす重大犯罪」だとした。韓国軍・警察の捜査チーム結成も指示した。捜査をしてみると、民間人は現政権になってからも情報司の支援を受け、3回も北朝鮮に無人機を送り込んだというのだ。「重大犯罪」の背後には現政権の情報司令部がいた、というわけ。

 李大統領は20日、民間無人機について「(北朝鮮に向けて)銃を撃ったも同然」「戦争開始行為」だと言った。その上で「国家機関が関わっていたという説もある」とも述べた。尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権は平壌に無人機を送り込み、「利敵」容疑で裁判にかけられている。現政権の情報司が上層部への報告もなしに勝手に民間の対北無人機を支援した可能性はないとみられる。韓国軍首脳部が知らなかったのであれば、無能というわけだ。ところが李大統領は「国家機関関与説」だと言った。これは人ごとなのか。

 昨年6月に対北インターネットメディアが「北朝鮮の平山郡のウラン工場から放射性排水が放流されている」と報じた。情報司は、この状況把握に民間無人機の投入を提案したという。民間が無分別に無人機を送り込んで北朝鮮に摘発され、問題を起こすことは望ましくない。しかし北朝鮮の核関連情報は、韓国国民の生命を左右するものだ。誰かが必ず収集しなければならない。李在明政権は、戒厳に連累した防諜(ぼうちょう)司令部の解体に続いて、平壌に無人機を送り込んだドローン作戦司令部も無くす予定だ。今度は金正恩(キム・ジョンウン)総書記の顔色をうかがって情報司も解体するのだろうか。

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