▲蔚山市蔚州郡のセウル原発3号機と4号機。原子力安全委員会は2025年12月にセウル3号機の稼働を認可した。/韓国水力原子力

 前政権当時、与野党合意で正式決定した「新しい原発2基建設」に向けた計画の再検討を目的に李在明(イ・ジェミョン)政権が実施した世論調査で、回答者の60%以上が原発建設に賛成した。「韓国には原発が必要」との意見は90%近くに達した。

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 韓国気候エネルギー環境部(省に相当)が韓国ギャラップとリアルメーターに依頼し合計3024人から回答を得た世論調査の結果が1月21日に公表された。ギャラップの調査では回答者の69.6%が新しい原発2基について「建設すべきだ」と回答した。リアルメーターの調査でも回答者の61.9%が原発建設に賛成した。

 国民の多くが原発の必要性と安全性の双方を大きく認めていた。原発の必要性についてギャラップでは回答者の89.5%、リアルメーターでは82%が「必要」と回答した。原発の安全性についてはどちらの調査でも「安全」との回答が60%を上回った。今後増設が必要な発電所の発電方式については「再生可能エネルギー」「原子力」「液化天然ガス(LNG)」の順となった。

 これらの結果に電力業界の関係者は「原発建設に賛成する意見が最大70%に達しているが、これは政府が進める再生可能エネルギーだけによる人工知能(AI)時代の電力対応に限界があることを国民が理解しているからだ」とコメントした。

 昨年初めの与野党合意により第11次電力需給基本計画には原発2基を新たに建設する方針が明記された。ところが現政権発足後に就任した気候エネルギー環境部の金星煥(キム・ソンファン)長官は「原発建設の再検討」を宣言し、国民の意向を確認したいとして2回の政策討論会と世論調査を実施した。政府はこれらの結果から総合的に判断し、近く新規の原発建設推進計画を発表する予定だ。

 ただし政府はすでに新しい原発を建設する方向に固まりつつあるとの見方も根強い。金星煥長官は1月7日の討論会に出席した際「自分の考えでは必要な全ての電力を再生可能エネルギーだけで賄えればこれに越したことはないが、現実を考えるとそれは簡単ではない」と発言した。前日に李在明(イ・ジェミョン)大統領は青瓦台(韓国大統領府)で開催した国務会議(閣議に相当)で金星煥長官に「電力問題を解決するには原発が必要というのは国民の圧倒的な世論ですね」と質問した。

チョン・ジュンボム記者

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