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バイクで配達中にめまい、救急搬送された韓国55歳男性に脳死判定…臓器提供で5人に命を与えて天国へ
【NEWSIS】バイクを運転中にめまいを起こして救急搬送された50代の配達員男性が、意識を回復することなく脳死状態となり、臓器提供で5人に命を与えてこの世を去った。
韓国臓器組織寄贈院は、仁荷大学病院でハン・ギムンさん(55)が1月7日、脳死下での臓器提供で5人の命を救って天国の星になったと1月28日に明らかにした。
【写真】ハン・ギムンさん(55)
ハンさんは1月5日、バイクで配達中にめまいを起こし、自身で救急車を呼んで病院に搬送されたが、意識を取り戻すことなく脳死と判定された。その後、家族の同意により心臓、肺、肝臓、腎臓(左右)を寄贈し、5人の大切な命を救った。
ハンさんは生前、家族に対し、自分の生命に何かあった場合は延命治療を望まず、脳死状態となって誰かの命を救う機会があれば臓器提供をしたいとの意向を伝えていた。このような気持ちを、家族はハンさんの最後の願いだと考え、「命の分かち合いという意義深い行為を通じて他の人に希望を分け与えたい」という思いで臓器提供に同意した。
全羅北道井邑市で2人兄弟の長男として生まれたハンさんは、心が温かく思いやりのある性格で、他人に対して常にポジティブな姿で接する優しい人だった。
ハンさんは小学生のときから野球選手として活動していたが、高校3年のときに負傷して大学進学をあきらめ、卒業後はさまざまな仕事に就いた。個人で事業をしたり、カナダで飲食業などに従事したり、最近ではバイクで配達の仕事をしていた。
ハンさんの弟は「兄さんのことをもっと気にかけてやるべきだったのに、それができなかったことが申し訳ない。こんな形で別れるなんて後悔だけが残ってしまう。これまで母や他の家族の面倒をよく見てくれたことに本当に感謝しているし、これからは兄さんの分まで自分がしっかり頑張るよ。天国でも元気でね」と別れの言葉を伝えた。
また「バイクで仕事をする方々は、車との事故、寒さ、疾病などさまざまなリスクにさらされているが、多くの人がこのような点をよく分かっていないようだ」「社会的な論議を通じ、対応策が講じられることを望む」とも述べた。
韓国臓器組織寄贈院のイ・サムヨル院長は「人生の最期で他の人の命を救うために、全てを提供してくださった寄贈者のハン・ギムンさんと遺族の方々の温かい愛に感謝します。韓国臓器組織寄贈院は、提供者と遺族の愛が他人の命を救う希望として十分に伝わるよう最善を尽くします」と述べた。
リュ・ナンヨン記者