▲グラフィック=ヤン・ジンギョン

 日本政府が日本列島南東にある南鳥島周辺の深海からレアアースを含む泥の試験採取に成功した。読売新聞が2日に報じた。同紙は「中国はレアアースの輸出規制強化を他国に外交的・政治的な圧力をかけるカードとしている」とした上で「今回の成功は(レアアース)国産化に向けた大きな一歩」と評した。

【表】エスカレートする中国の対日報復

 読売新聞によると、日本の文部科学省所管の研究開発法人である海洋研究開発機構(JAMSTEC)の探査船「ちきゅう」は1日、南鳥島沖合の日本の排他的経済水域(EEZ)内の水深5700メートルの海底からレアアースが含まれた泥の採取に成功した。日本の内閣府が2010年から推進してきた「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」が16年掛けて目に見える成果を出した形だ。2010年に尖閣諸島の領有権を巡って中国がレアアースの輸出規制に乗り出したことを受け、日本はこれを安全保障上のリスクと認識しレアアース採掘事業を進めてきた。

 およそ400億円を投入して泥を破砕する「採鉱装置」と回収用の特殊パイプを開発し、2022年に水深2400メートルの茨城県沖合で泥の吸入に成功した。今回はその2倍以上に達する深海で極度に高い水圧の中でもこれらの装置が正常に作動することを確認した。読売新聞によると、石油や天然ガスの採掘技術を応用し、堆積物を探査船で引き上げるのは世界初の試みだという。

 2013年に東京大学の研究グループはこの海域で高濃度のレアアースが含まれた泥を発見した。その埋蔵量は少なくとも1600万トンに達するとも試算されている。これは埋蔵量としては中国とブラジルに続く世界第3位で、この試算が公表されてから同海域は日本の経済安全保障上の最前線と見なされるようになった。

 中国がレアアースに代表される資源の武器化を強化する流れを受け、日本は中国に対抗しこの課題に全力で取り組んできた。高市早苗首相の「台湾有事発言」以降、両国関係の悪化により中国は1月6日にレアアースなどの民軍両用物資の日本への輸出を制限した。ちきゅうが静岡県清水港を出港したのはそれから6日後の12日だ。日本は2028年3月にはこのプロジェクトの採算性分析を終える計画だ。採算性が立証されれば、南鳥島沖合のレアアースは中国と日本の関係のゲームチェンジャーになるとみられる。

 ただし日本政府は2月8日に衆議院選挙の投開票を控えており、その結果が出る前から「日本産レアアース」への期待を膨らませているとの見方もある。中国との関係悪化で日本経済への悪影響に対する懸念が浮上したため、中国への依存度が低いサプライチェーン構築が可能との希望を示す狙いということだ。また強い日本を掲げる高市政権には中国に強硬な対応を示すことが選挙にプラスになるとの判断もあるようだ。

キム・ボギョン記者

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