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仕事でロシア行くはずがウクライナ戦争に参戦、南アとケニア政府が自国民の被害を確認
南アフリカ共和国政府は、2人の自国民がロシアにだまされ、ウクライナで戦闘に参加させられ戦死したと正式に発表した。ケニアでも自国民をだまして戦争に送り込んだ男が起訴された。
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AP通信やニューヨーク・タイムズなどが2月26日(現地時間)に報じた。それによると、南アフリカ共和国のロナルド・ラモラ国際関係・協力大臣(外相)は同日「ウクライナ戦争に参加した自国民を帰国させようとしているが、少なくとも2人が死亡した事実を確認した」と発表した。南ア政府がウクライナ戦争で自国民が犠牲になった事実を認めるのは今回が初めてだ。
犠牲になった2人の死亡日時や場所は明らかになっていないが、ラモラ外相は「遺族はすでに事実関係を知らされており、遺体送還の手続きも進行中」と伝えた。
昨年11月にウクライナ東部のドンバス地方で南アフリカ国籍の17人の男性が孤立したと報じられたが、今回の2人はこれとは別人だという。ラモラ外相が伝えた。17人は重傷を負ったが、ロシアに残る2人を除いて全員がすでに帰国した。
17人のロシア行きについては、ジェイコブ・ズマ元大統領の娘のドゥズィレ・ズマ・サンブドラ元下院議員ら少なくとも5人以上が関与したとされ、警察が捜査を行っている。17人はズマ氏やサンブドゥラ氏らが所属するMK党の警備員として訓練を受けるためロシアに向かったと話しているという。
南アフリカ共和国政府は、今回犠牲になった2人は問題の17人とは別の組織を通じて連れ去られた事実を把握している。ラモラ外相はこれとはさらに別の組織を通じてロシアに向かった自国民についても把握していることや、これらの組織に対しては徹底して捜査し処罰する考えを示している。
ウクライナのシビハ外相は「アフリカの36カ国出身者1780人以上がロシア軍に所属し、戦闘に参加している事実を確認した」とした上で「ロシアがアフリカ人を死と戦争に引き込もうとしているのは間違いない」と非難した。
ケニアでも同じような事例が確認されている。違法なリクルート組織が1000人以上のケニア人に仕事話などを持ちかけてロシアに連れ去り、戦闘に参加させたとするケニア政府の報告書が先週議会に提出された。ケニア政府はうち少なくとも89人が今も戦場に残っていることを確認している。また1人が死亡、39人が負傷で入院しており、28人が行方不明で、残りはすでに帰国したという。
この問題と関連してケニア検察は、25人をだましてロシアに連れ去ったか、あるいは連れ去ろうとしたリクルート組織の代表ペストゥス・アラサ・オムワムバ被告(33)を起訴したと明らかにした。検察によると、だまされた人のうち22人は出国前に救出されたが、3人はすでにロシアで戦闘に参加し、後に負傷して帰国したという。
チョン・チェビン記者