▲写真=UTOIMAGE

 【NEWSIS】イラン戦争の余波でホルムズ海峡の石油輸送に影響が出て、中国の製造業現場ではコスト上昇と受注減少による衝撃が広がっている。広東省の工場地帯の労働者は、低賃金の短期雇用さえも不安定になったと訴え、繊維メーカーではコストが約20%上昇し、受注が減少した。中国が停戦を呼びかける背景にもそうした国内製造業の不安が影響しているとみられている。

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 英BBCは22日、中国最大の製造業拠点の一つである広東省仏山市の工場地帯の労働者らが崖っぷちに追い込まれていると伝えた。ここでの労働者の賃金は時給18〜20元(約420~465円)程度だ。匿名の労働者は「誰も私たちの生活がどうなっているか知らない。暮らしが立ち行かない」と助けを求めた。

 中国経済は昨年、トランプ政権の関税政策にもかかわらず5%台の成長を記録し、持ちこたえているかに見えたが、最近のイラン戦争で新たな局面を迎えた。世界の主な海上輸送路であるホルムズ海峡が封鎖の危機に直面し、原材料費と輸送費が急騰したからだ。

 世界最大の繊維市場である広州の業界も深刻な打撃を受けている。原料である石油化学製品の価格が急騰し、生産コストが約20%上昇したためだ。ある関係者は「コストは上がったのに、顧客は値上げに応じない。倉庫には生地が積み上がるばかりで注文が途絶えている」と嘆いた。

 中国が野心を見せる電気自動車(EV)産業も直撃を受けた。3月の中国のEV輸出は前年同月比で140%増加したが、中東での戦争発生以降、状況は急変した。あるEV輸出業者は「昨年の輸出の90%が中東向けだったが、今年は戦争の影響で事業がほぼ停止した。輸出できなかった車が中国の港に滞ったままだ」と語った。

 人工知能(AI)ロボットや最先端機器が並ぶ広州交易会の華やかな見た目とは裏腹に、中国経済の血管とも言える中小企業や労働者の間では敗北感と諦めが広がっている。BBCは1年前の米中貿易戦争の際に噴き出した自信に満ちた抵抗意欲は既に消え去っていると伝えた。

 中国指導部は戦争の終結を強く訴え、外交的仲介に全力を注いでいる。BBCは経済的打撃だけでなく、5月に予定されているトランプ大統領との首脳会談を前に不要な摩擦を回避しようとする計算もあると背景を診断した。英チャタムハウス(王立国際問題研究所)のユィ・ジエ研究員は「中国は米国が予測可能な状態を維持することを望み、トランプを刺激しないよう必死に努力している」と分析した。

パク・ヨンファン記者

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