イラスト=朴祥勛(パク・サンフン)

 韓国で健康保険に加入する外国人が増え続ける中、外国人の健保加入者の中でも「地域加入者」の健康保険料の滞納と赤字が続いていることが分かった。

【図】韓国の健康保険に加入する中国人が支払った保険料や医療費などの現状

 6日、保守系最大野党「国民の力」の金美愛(キム・ミエ)議員=韓国国会保健福祉委員会=が健康保険公団から受け取った資料によると、外国人の健康保険加入者は2018年の94万6745人から昨年は168万5854人へと78.1%増加した。このうち地域加入者は、同期間に29万9688人から79万9281人へと約2.7倍に増えた。

 韓国の健康保険は加入形態によって「職場加入者」と「地域加入者」に分かれる。職場加入者は給与を受け取る一般的な職場に勤め、会社と共に保険料を納める構造であるのに対し、地域加入者は事業者やフリーランサーなどが該当する。韓国政府は、外国人の中に健保料を納めずに恩恵だけを受ける者が多いという指摘を受け、入国後6カ月以上居住している外国人の健保加入を義務化する「外国人地域加入当然制度」を2019年7月から施行。その後、地域加入者が大幅に増加した。

 問題は、外国人の地域加入者の増加に伴い、滞納額と赤字も続いている点だ。外国人の地域加入者による滞納は昨年末基準で3万4349世帯・375億ウォン(現在のレートで約40億円。以下同じ)に上り、2021年の2万1728世帯・264億ウォン(約28億円)に比べて、世帯数基準で58.1%、滞納額基準で42%増加した。

 地域加入者は、納めた保険料に比べて受け取った受給額の方が多いことも分かった。2024年基準で外国人全体の健保収支は9809億ウォン(約1035億円)の黒字を記録したが、地域加入者だけを見ると370億ウォン(約39億円)の赤字を出していた。

 健保の外国人地域加入者を巡る財政不安の最大の原因は、彼らに対する所得や資産の把握が適切に行われていない点にあると指摘されている。内国人は所得と資産をベースに地域加入者の保険料を算定し、仮に所得が極めて少ない場合は「職場加入者全体の平均の5%」という保険料の下限線がある。しかし外国人は所得・資産の把握が難しいという理由で、「外国人加入者全体の平均」そのものが下限線となる。このため、内国人の下限線は2万160ウォン(約2127円)であるのに対し、外国人の下限線は14万210ウォン(約1万4793円)と大きな差がある。所得が極めて少ない外国人は、過度に高い保険料を負担しきれずに滞納を繰り返し、資産などの余力が十分にある人が健保の恩恵だけを受けて去るケースが生じかねないというわけだ。

 実際、健保公団は、金議員が「平均所得・資産に対する平均保険料賦課額の適正性検討資料」を要求した際、「適正性検討の分析資料はない」と回答したという。加入者が大幅に増加し、平均保険料も上がる間、これを裏付ける明確な根拠はなかったということだ。

 金議員は「加入者170万人時代に、保険料の賦課基準が適正かどうか分析した資料すらないというのは『暗闇行政(不透明な行政)』だ」とし、「黒字か赤字かを論じる前に、保険料がどのような根拠でいくら賦課されているのか、まずは韓国国民に説明できなければならない」と指摘した。続いて「客観的な分析根拠が確認されない賦課は、誠実な納付者には不信感を、財政には滞納の累積を残すことになる」とし、「公団は外国人加入者の負担能力に関する実証分析から始め、賦課体系と滞納管理体系を全面的に再点検すべきだ」と強調した。

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