文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、光復節(日本による植民地統治から解放されたことを記念する日)の祝辞で、「2年後の2019年は大韓民国臨時政府の樹立から100周年を迎える年だ」と述べた。前日(14日)に大統領府(青瓦台)で開かれた独立功労者との昼食会に続き、1919年の臨時政府樹立を「大韓民国建国」と見なすべきとの立場を明確にした格好だ。
保守陣営とリベラル陣営で論争となってきた「建国記念..
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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は15日、光復節(日本による植民地統治から解放されたことを記念する日)の祝辞で、「2年後の2019年は大韓民国臨時政府の樹立から100周年を迎える年だ」と述べた。前日(14日)に大統領府(青瓦台)で開かれた独立功労者との昼食会に続き、1919年の臨時政府樹立を「大韓民国建国」と見なすべきとの立場を明確にした格好だ。
保守陣営とリベラル陣営で論争となってきた「建国記念日」問題で、今回も政界の反応は割れた。共に民主党と国民の党は文大統領による「1919年建国」発言を擁護したが、48年の政府樹立を「建国」と見なすべきだと主張してきた自由韓国党は「牽強付会だ」と文大統領を批判した。
「建国記念日」問題は10年間にわたり、政界、学界、市民団体の間で論争が続いている。保守陣営の多くは韓半島(朝鮮半島)唯一の合法政府である大韓民国のアイデンティティーと船出の意義を明確にするため、1948年8月15日を大韓民国政府樹立を「大韓民国建国」と見なすべきだと主張した。過去の市民運動勢力の歴史観に対する反省から生まれた「ニューライト」運動がそうした流れを主導し、李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クンヘ)の両政権もその基調に従った。自由韓国党は最近発表した党革新宣言文に「1948年大韓民国建国」を盛り込んだ。
一方、リベラル陣営と一部の独立功労者団体からは、保守陣営の主張が「大韓国民は3・1運動と大韓民国臨時政府の法統を継承する」という憲法前文に反し、臨時政府の正統性を損ねるものだとの声が上がる。文大統領の側近で民主党政党発展委員長を務める崔宰誠(チェ・ジェソン)元国会議員は14日、フェイスブックを通じ、韓国党の「48年建国」論について、「(韓国党は)分断によりやむを得ず南韓(南半部)だけでなされた政府樹立を(光復節よりも)大きな国の慶事だと考えている。独立運動の努力で成し遂げられた光復と民主政府の歴史には、親日を土台とする彼らグループの立つ瀬がなかったからだ」と批判した。
文大統領は祝辞で、「2019年は大韓民国建国と臨時政府樹立から100周年に当たる」と述べたのに続き、「来年の8月15日は政府樹立70周年だ」と述べ、1919年を「大韓民国建国」、48年を「政府樹立」と表現した。
民主党と国民の党は大統領の祝辞内容を擁護した。民主党の白恵蓮(ペク・ヘリョン)広報は論評を通じ、「(野党は)憲法の精神を無視した『48年建国論』を主張するなど、無意味で無責任な政治、政争をやめ、発展的な批判と協力を通じ、時代の挑戦に共に対処してもらいたい」と呼びかけた。国民の党の朴柱宣(パク・チュソン)非常対策委員長は記者団に対し、「大韓民国の建国日は当時(1919年)だ」とした上で、「我々の憲法にもそういう規定があり、それが正しいと思う」と付け加えた。
一方、韓国党の柳錫春(リュ・ソクチュン)革新委員長は記者会見で、「国家が成立するためには、国民、領土、主権がなければならないが、その基準で1948年の建国が自明だ」と述べた。その上で、「文大統領本人も第19代大統領を名乗っている以上、1948年に就任した李承晩が初代大統領である事実を認めていることになるが、1919年建国というのはつじつまが合わない。牽強付会であり、1919年を建国だというのは行き過ぎた拡大解釈だ」と主張した。柳委員長はまた、臨時政府による活動の重要性に言及し、「人間で言えば、大韓民国は1919年に妊娠し、48年に誕生したものだ」とも語った。韓国党の崔海範(チェ・へボム)革新委員もフェイスブックを通じ、「金大中(キム・デジュン)政権も1998年に建国50周年を大々的に広報し、『第2の建国』をモットーにしていた」と振り返った。
正しい政党は文大統領の発言について、「国論分裂を引き起こす行為だ」と批判した。同党のイ・ジョンチョル広報は「1919年建国と1948年建国が鋭く対立する状況で、大統領が光復節で行った最初の行動は国民を二分し、明らかに予想される対立と葛藤をさらにあおるもので、本当に残念だ」と述べた。
パク・スチャン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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