▲韓悳洙・大統領権限代行首相/写真提供=首相室
6・3韓国大統領選挙まであとおよそ30日に迫った状況で、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行の大統領選挙出馬決心が間近であることが4月25日までに分かった。韓代行が、早ければ4月末、遅くとも5月初めには辞任して大統領選挙出馬を宣言する案を真剣に検討中だというのだ。韓代行の知人は「対外環境が急変している状況で、『李在明(イ・ジェミョン)政権』の登場によって成長が止まる国へ転落する危機を防がなければ..
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▲韓悳洙・大統領権限代行首相/写真提供=首相室
6・3韓国大統領選挙まであとおよそ30日に迫った状況で、韓悳洙(ハン・ドクス)大統領権限代行の大統領選挙出馬決心が間近であることが4月25日までに分かった。韓代行が、早ければ4月末、遅くとも5月初めには辞任して大統領選挙出馬を宣言する案を真剣に検討中だというのだ。韓代行の知人は「対外環境が急変している状況で、『李在明(イ・ジェミョン)政権』の登場によって成長が止まる国へ転落する危機を防がなければならない、という観点から出馬を考えているようだ」と伝えた。
【韓悳洙出馬】韓国政界で話題のシナリオ
韓代行が大統領選挙出馬を決断するのであれば、今回の大統領選挙の公職者辞任期限である5月4日より前に権限代行職を辞任するだろう、という見方が出ている。辞任の日は4月29日か30日になる可能性が浮上している。29日に、保守系の旧与党「国民の力」の3次予備選進出者2人が決まり、国務会議(閣議に相当)が予定されているからだ。
韓代行は、辞任してもすぐに「国民の力」に入党はしないものとみられる。ただし韓代行は、国民の力の候補が確定する来月3日より前に、中央選挙管理委員会に無所属の大統領予備候補として登録する可能性が高いといわれる。旧与党の関係者は「国民候補形式で韓代行を推そうという動きがあるようだ」とし、「無所属で出発してこそ、戒厳・弾劾とは手を切り、支持の外延を拡張できるという意見が多い」と語った。韓代行を支持する経済官僚出身者や重鎮クラスの人物などが、無所属国民候補推戴を後押ししているといわれる。
支持層の結集や大統領選組織の活用という観点から国民の力に入党すべきだという主張も、韓代行の周辺からは出ている。国民の力の関係者は「記号2番で大統領選挙を戦い、国民の力の支持層を結集するためには、入党する方が良い」と語った。ただし入党時期は、国民の力の候補と一本化が行われた後になる見込みだ。一部からは、もし韓代行が「反・李在明」単一候補に決まった場合、ビッグテント(政治的傾向が異なる人々が混在している政党・政治集団)参加勢力が集う新党の結成を宣言する手続きを踏むだろう、という見方も出ている。
韓代行が出馬を決断したら、国民の力はもちろん改革新党の李俊錫(イ・ジュンソク)候補、新未来民主党の李洛淵(イ・ナクヨン)前首相を含む「ビッグテント」の構築に乗り出すだろう-という見方がある。政界では、特に、韓代行が李俊錫候補との「ハ・ハ連帯」を模索するだろうとみている。韓代行と李候補は共に米国ハーバード大学出身の同窓だ。政界関係者は「湖南(全羅道地方)出身、76歳で首相を務める韓代行と、大邱・慶北出身、40歳で国会議員を務める李候補の連帯は、世代・地域統合の価値を掲げることのできるモデル」と語った。国民の力の候補が決まる5月3日からは、国民の力の候補との一本化を巡る議論も展開する見込みだ。国民の力の2次予備選に進出した金文洙(キム・ムンス)、安哲秀(アン・チョルス)、韓東勲(ハン・ドンフン)、洪準杓(ホン・ジュンピョ)候補は、いずれも韓代行との一本化に賛成している。
汎(はん)保守陣営では、大統領選候補登録締切日の来月11日までには一本化が実現されるべきだとみている。だが、これが思い通りに行かない場合、遅くとも大統領選挙投票用紙の印刷が始まる5月25日までには一本化を仕上げないと、一本化の効果を完全に発揮はできないと政界関係者は語る。
なお今回、大統領選挙候補の後援金募金法定限度は29億4260万ウォン(現在のレートで約2億9350万円)だ。国民の力の関係者は「選挙事務室の賃借、テキストメッセージの発送、候補動画作りなどを考慮すると、29億ウォンで大統領選挙を戦うのは無理」と語った。韓代行が国民の力に入党すれば、選挙資金の問題は自然と解決する見込みだ。国庫補助金と選挙支援金を受け取っている国民の力から大規模な資金支援を受けられるようになる。
梁昇植(ヤン・スンシク)記者、キム・ヒョンウォン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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