▲4月25日、ソウル市中区のSKTタワーで顧客情報保護措置強化説明会を開き、顧客のUSIM情報ハッキングに関して謝罪し、頭を下げるSKテレコムの柳英相(ユ・ヨンサン)代表取締役。/写真=ニュース1
加入者2300万人を抱える韓国最大の通信事業者、SKテレコムのUSIM(ユーシム、契約者情報を記したICカードで携帯電話に差し込む)情報流出ハッキングに関連し、4月28日から無料のUSIM交換が開始されるが、不安を感じた顧客が早くも押し寄せ、店舗在庫が不足する「USIM騒動」に発展している。USIMにはスマートフォンの電話番号やスマートフォンの固有番号情報が含まれている。SKテレコム側は「加入者..
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▲4月25日、ソウル市中区のSKTタワーで顧客情報保護措置強化説明会を開き、顧客のUSIM情報ハッキングに関して謝罪し、頭を下げるSKテレコムの柳英相(ユ・ヨンサン)代表取締役。/写真=ニュース1
加入者2300万人を抱える韓国最大の通信事業者、SKテレコムのUSIM(ユーシム、契約者情報を記したICカードで携帯電話に差し込む)情報流出ハッキングに関連し、4月28日から無料のUSIM交換が開始されるが、不安を感じた顧客が早くも押し寄せ、店舗在庫が不足する「USIM騒動」に発展している。USIMにはスマートフォンの電話番号やスマートフォンの固有番号情報が含まれている。SKテレコム側は「加入者の氏名・生年月日・住民登録番号や決済関連情報などは流出していない」としているが、顧客の不安を解消するには至っていない。
【写真】USIM交換求め長蛇の列
韓国最大の移動通信会社の中核サーバーがハッキングされたという事実も深刻だが、今回のUSIM情報流出ハッキングに対し、SKテレコムの顧客保護措置着手が迅速だったと言えるのかどうかも疑問だ。SKテレコムは4月18日午後、社内システムデータの異常な兆候を捉え、5時間後に悪性コードを発見し、ハッキング攻撃を受けたことを突き止めた。そして、流出したデータを分析し、1日で顧客のUSIM関連情報が流出したことを確認した。しかし、韓国インターネット振興院に届け出たのはその翌日の午後のことだ。情報通信網法によると、侵害事故が発生したことを知ってから24時間以内に届け出なければならないが、今回の届出は約45時間後だった。顧客がハッキングを知ったのはその後のことだ。しかも、「SKテレコムから『USIM保護サービスに加入するように』というショートメッセージも届いておらず、マスコミ報道を見て知った」という顧客も少なくない。「十分な対策を打ち出すべきだ」との不満が高まるや、ハッキング発生から1週間後の4月25日、SKテレコムは「加入者全員のUSIMカードを無償交換する」と発表した。
金融資産もスマートフォンで取引される世の中だ。スマートフォンのUSIMカード情報をコピーして個人の銀行口座や暗号資産口座を盗むSIMスワッピング(個人情報乗っ取り技術)が疑われる事例は海外だけでなく、韓国でも既に発生している。今回ハッカーが盗んだ電話番号情報に、別の経路で入手した個人情報が悪用されスマートフォンを複製されて犯罪が行われれば、あっという間に個人の金融資産が奪われるなど、想像以上の被害が発生する可能性がある。だが、現在もまだハッキング経路や被害規模が正確に把握されていない状況だ。 顧客は不安で、いても立ってもいられないことだろう。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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