▲写真=UTOIMAGE
米政府系ラジオ「自由アジア放送(RFA)」が4月24日に報道したところによると、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の指示により建設され、科学者たちが入居する高層マンションが完成から10年で崩壊の危機にひんしているとのことだ。
【写真】築10年で崩壊が心配されている53階建てマンション
RFAは、北朝鮮・羅先市のある住民の話として、「平壌市内の『未来科学者通り』で一番高い建物である53階建ての..
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▲写真=UTOIMAGE
米政府系ラジオ「自由アジア放送(RFA)」が4月24日に報道したところによると、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の指示により建設され、科学者たちが入居する高層マンションが完成から10年で崩壊の危機にひんしているとのことだ。
【写真】築10年で崩壊が心配されている53階建てマンション
RFAは、北朝鮮・羅先市のある住民の話として、「平壌市内の『未来科学者通り』で一番高い建物である53階建てのマンションで、住民たちが不安に震えている。マンションが崩壊するのではないかという心配のためだ」と報じた。
この消息筋は「平壌市平川区域未来洞にある53階建てのマンションは未来科学者通りを象徴する建物だが、壁に所々ひびが入り、外壁のタイルなどが落ちていて、マンションが崩壊するのではないかという懸念と不安が広がっている」と言った。
未来科学者通りは2015年に完成した。北朝鮮は当時、「平壌市の中心部に造られ、最高水準の住宅やサービス施設を集めた住宅団地だ」と宣伝した。金正恩総書記が自ら命名するなど、関心を寄せていた事業だった。金正恩総書記は当時、「未来科学者通りの宮殿のような住まいで、平凡な教育者・科学者たちは一銭も払わずに暮らすことになる」と語り、特に「53階建ての超高層マンション」の上に建設されたシンボルタワーを称賛した。
北朝鮮当局が「平壌の誇り」と宣伝していた超高層マンションが完成から10年を経て、あちこちに不具合が出ているというのだ。消息筋は「特に自分の住居や近くの壁面にひびが入ってしまった住民たちが不安がっている。2014年5月に23階建てのマンションが崩壊した件を口にする住民もいる」と語った。
2014年5月13日、同じ平壌市平川区域の鞍山一洞にある23階建てマンションが崩壊し、数百人が死亡したという。この崩壊の影響が大きかったため、当局の指示により人民保安相(現:社会安全相)や朝鮮労働党平壌市委員会責任書記ら高官たちが住民と遺族に公開謝罪をした。
専門家らは、「北朝鮮では金正恩総書記の指示に従って無理やり高層ビルを建てているため、あちこちで手抜き工事という副作用が出ている」と指摘した。金正恩総書記は就任後、「黎明(れいめい)通り」「未来科学者通り」「和盛区域」といった平壌市内の建設事業にとどまらず、温室農場や地方の工場などの大規模な建設事業を絶えず推進してきた。しかし、資材難や技術人材の不足で非専門人材である兵士たちが投入されているありさまだ。その上、あまりにもつらい労働で勤務環境も劣悪なため、現場で命を落としたり、耐えられずに脱走したりする兵士が多かったと脱北者たちは証言している。
イ・ガヨン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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