▲写真=UTOIMAGE
米陸軍が、ドローンの脅威に対応するため、人工知能(AI)ベースの小銃用スマートスコープ(照準装置)の配備を始めた。
10日に米FOXニュースや「アーミー・レコグニション」が伝えたところによると、米陸軍は今年5月、イスラエル企業の「スマート・シューター(Smart Shooter)」と1300万ドル(現在のレートで約18億7000万円)規模の契約を結び、将兵にスマートスコープ「スマッシュ2000L..
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▲写真=UTOIMAGE
米陸軍が、ドローンの脅威に対応するため、人工知能(AI)ベースの小銃用スマートスコープ(照準装置)の配備を始めた。
10日に米FOXニュースや「アーミー・レコグニション」が伝えたところによると、米陸軍は今年5月、イスラエル企業の「スマート・シューター(Smart Shooter)」と1300万ドル(現在のレートで約18億7000万円)規模の契約を結び、将兵にスマートスコープ「スマッシュ2000L(SMASH 2000L)」を供給し始めた。これは、米陸軍の「トランスフォーメーション・イン・コンタクト(Transformation In Contact)2.0」プログラムの一環で、前線部隊に最新技術を速やかに配置するための措置だ。スマッシュ2000Lはカメラとセンサー、AI技術を活用して標的を自動追跡し、最適の発射点を決定する先端照準装置だ。スマート・シューター社側は「このシステムは、スタンダードなライフルを精密な対ドローン・プラットフォームに変えることによって、機動中の部隊に顕著な戦術的アドバンテージを提供する」と説明した。
【写真】標的を自動追跡して最適の発射点を決定する「スマッシュ2000L」
この装備は重さおよそ1.2キロで、標準的なライフルに装着できるように設計された。ドローンが標的範囲に入ると、システムが引き金を制御し、命中率を高める。既存の対空防御システムと違って携帯が簡便で、運用しやすく、小規模な部隊の対ドローン防御力を大きく引き上げることができる。任務要求事項や交戦規則に基づいて半自動または手動モードで作動させることもできる。既に実戦テストを経て、複数のNATO(北大西洋条約機構)加盟国で配備が始まり、対ドローンおよび特殊作戦任務で使用されている。
6月6日にドイツ・ホーエンフェルスの統合多国間即応センター(JMRC)では、第2騎兵連隊第3中隊所属の兵士が実戦訓練でスマッシュ2000Lのデモンストレーションを行った。この訓練は現代歩兵戦闘の戦術的変革を示し、降車した歩兵1人のレベルにまで精密な対ドローン交戦を拡大した-とアーミー・レコグニションは伝えた。
現在、ウクライナ戦争ではロシア・ウクライナ双方が爆発物の投下や軍事偵察などの用途で安価なドローンを活発に活用しており、ドローンの軍事的脅威は日に日に高まっているのが実情だ。戦闘地域で性能が検証されたこの装備は、単独運用が可能で、従来は大規模かつ複雑なシステムを必要としていた対ドローン戦の領域において歩兵(オペレーター)の優位性を取り戻すことができる、と同メディアは伝えた。
イ・ヘジン記者
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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