▲5月27日、安東のあるマンションに侵入した不審者が、20代女性の下着をあさっている様子。この人物は1時間に3回も同じ行動を繰り返した。/写真=被害者Bさん提供
今年5月、慶尚北道安東のマンションの空き部屋に30代の男が無断侵入して女性の下着を盗んでいった事件(6月14日付チョソン・ドットコム既報)。この事件に関連して警察が、ストーキングの容疑を追加して勾留状を再申請した。検察が令状申請を差し戻したことから、警察は、被害女性と加害者が同じ団地に居住していて報復される恐れが強いという点を明らかにして再び令状を申請したのだ。
【写真】マンションの外壁を移動する..
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▲5月27日、安東のあるマンションに侵入した不審者が、20代女性の下着をあさっている様子。この人物は1時間に3回も同じ行動を繰り返した。/写真=被害者Bさん提供
今年5月、慶尚北道安東のマンションの空き部屋に30代の男が無断侵入して女性の下着を盗んでいった事件(6月14日付チョソン・ドットコム既報)。この事件に関連して警察が、ストーキングの容疑を追加して勾留状を再申請した。検察が令状申請を差し戻したことから、警察は、被害女性と加害者が同じ団地に居住していて報復される恐れが強いという点を明らかにして再び令状を申請したのだ。
【写真】マンションの外壁を移動する容疑者の男
安東警察署は16日、「A容疑者(37歳男性)について、ストーキング処罰法違反容疑などで勾留状を再申請した」と発表した。A容疑者は先月27日未明、安東市のマンションに無断侵入して女性の下着を盗んだ疑いが持たれている。
事件当初、警察は容疑者に対して夜間住居侵入、窃盗未遂などの容疑を適用して勾留状を申請したが、検察が差し戻していた。初犯で、余罪が十分でなく、再犯の恐れがないというのが理由だった。このためA容疑者はすぐに留置場から釈放され、被害者の住居地近くで生活することになった。
検察が令状申請を差し戻したことから、警察は今月15日、被害女性Bさん(27歳)を再び呼んで追加の供述を確保した後、ストーキング処罰法違反および住居捜索罪など追加の容疑を適用して罪名も変更した。容疑者に再犯の恐れがあり、勾留捜査の必要性があると判断したのだ。警察関係者は「被害女性を保護するため、捜査段階から被疑者の留置などの暫定措置が可能なストーキング処罰法違反容疑を適用した」と語った。
警察が容疑を変更適用し、再犯の恐れて令状を再申請すると、大邱地検安東支庁も16日に勾留状を裁判所に請求した。
昨年1月12日から施行されたストーキング処罰法上の暫定措置とは、ストーキング犯罪再発の恐れがある場合、被害者保護のために裁判所が下す五つの措置のこと。ストーキング犯罪中止の書面警告、被害者の住居地から100メートル以内への接近禁止、電気通信網を利用した連絡の禁止、電子足環の取り付け、留置場・拘置所への留置という措置がある。
このうち留置場・拘置所への留置は、有罪判決前の警察の捜査段階で被疑者に適用できる最も強力な措置だ。警察は最大1カ月間、被疑者を拘禁して捜査を続けることができる。
先に法務部(省に相当)は、新堂駅ストーキング殺人事件など身辺保護を受けていた女性が殺害される事件が相次いで発生したことを受け、2022年にストーキング処罰法改正案を立法予告した。
警察の捜査段階で今回の留置場・拘置所への留置申請を行うのは異例だ。裁判所の承認率が極めて低いからだ。警察による今回の措置に当たっては、令状棄却によって被害女性が直面する極度の不安感、事件発生後に被害者が住居地を離れて「さすらい」生活をしていること、被疑者の住居との距離が極めて近いこと(マンションの表棟・裏棟)などが考慮されたという。
警察関係者は「今回の事件は危急であるだけに、ストーキング容疑を勾留状に追加する一方、被疑者を拘禁できるように必要な措置も取った」とし「余罪を確認するため、犯行場所一帯に設置された防犯カメラの数カ月前の記録まで調べてみているところ」と語った。
しかし、こうした警察の措置にもかかわらず、被害女性Bさんは、勤めていた病院側に辞職の書類を出した。Bさんは「京畿道の故郷に戻って静かに過ごしたい」「眠っていても、悪夢でしばしば飛び起きるほどで、体の状態も良くない」と語った。
先に安東警察署の刑事チームは、マンション外側のベランダの窓に残る鮮明な手の跡や窓枠に残る足跡などの証拠を確保した後、映像でA容疑者の動線を追跡してきた。
警察が犯行現場のマンション周辺の防犯カメラを確認した結果、A容疑者が、被害女性のマンション3階と4階の間にある窓を通ってベランダに侵入したことが確認された。
映像を確認すると、A容疑者が廊下の窓を通って被害女性宅まで入るのにかかった時間は、わずか15秒だった。ガスの配管など手がかりになるものがなく、一般人が試みた場合、転落事故につながりかねない構造だった。
これを基に警察は、事件発生から16日が経過した今月11日にA容疑者を検挙した。下着だけを盗む夜中の侵入者・A容疑者は、被害女性のマンションのすぐ裏の棟に住んでいた。容疑者は警察で「酒に酔っていて思い出せない」と供述した。だが警察は、A容疑者の主張はうそだとみている。警察関係者は「被害者宅に侵入した当時の敏しょうな行動、居室で冷静に家の内部状況を確認した容疑者の行動は、酒に酔った状態とは思えない」と語った。
安東=クォン・グァンスン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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