▲ニュート・ギングリッチ元米連邦議会下院議長。米ワシントンのアメリカ第一政策研究所(AFPI)で18日撮影。/ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員
ニュート・ギングリッチ元米連邦議会下院議長は18日、米ワシントンのアメリカ第一政策研究所(AFPI)で本紙の取材に応じ「韓国の新政権は反宗教的で、あまりに左に傾いているため心から懸念している」「トランプ政権も、トランプ大統領も現状をそう見ている」と述べた。ギングリッチ氏は1994年の中間選挙で上下両院双方で勝利を収め、半世紀にわたる民主党の権力独占を打ち破った人物だ。95−99年には連邦儀典序列..
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▲ニュート・ギングリッチ元米連邦議会下院議長。米ワシントンのアメリカ第一政策研究所(AFPI)で18日撮影。/ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員
ニュート・ギングリッチ元米連邦議会下院議長は18日、米ワシントンのアメリカ第一政策研究所(AFPI)で本紙の取材に応じ「韓国の新政権は反宗教的で、あまりに左に傾いているため心から懸念している」「トランプ政権も、トランプ大統領も現状をそう見ている」と述べた。ギングリッチ氏は1994年の中間選挙で上下両院双方で勝利を収め、半世紀にわたる民主党の権力独占を打ち破った人物だ。95−99年には連邦儀典序列3位の下院議長を務めるなど、トランプ大統領に直接助言ができる保守陣営の重鎮の一人だ。妻のカリスタ・ギングリッチ氏は第1次トランプ政権でバチカン駐在大使を務め、現在スイス大使に指名され上院の承認を控えている。
【写真】トランプ大統領とギングリッチ夫妻
韓国における宗教関係者に対する三つの特別検察官チームの捜査について、ギングリッチ氏は17日にX(旧ツイッター)を通じ「韓国の新たな左派政権は複数の宗教を攻撃する狂った意図を持っているようだ」と批判した。8月27日にはメディアへの寄稿を通じて韓国の保守政党や教会指導者などへの家宅捜索に言及し「新政権が、政治で反対する人たちや宗教の自由を擁護する人たちをこれほど過激に弾圧するとは予想できなかった。弾圧を見ていると息が詰まりそうだ」と批判した。ギングリッチ氏は同日「Xはもちろんトゥルース・ソーシャル(トランプ大統領が立ち上げたSNS=交流サイト)などでも韓国の現状に対する懸念を今後も訴えていく」との考えを示した。先月の韓米首脳会談直前にトランプ大統領は「今韓国では革命や粛清が行われているようだ」と投稿し問題になったが、これについて韓国国内ではギングリッチ氏が大きく影響しているとの見方もある。
今回ギングリッチ氏が取材に応じたAFPIはトランプ再選を後押しするため2021年に設立されたシンクタンクで、3年前から第2次トランプ政権の方向性を検討すると同時に、ここに在籍した幹部や実務担当者の多くが米国政府の要職に就いた。トランプ大統領が就任直後から「光のスピード」で次々と政策を発表できたのは、AFPIが多くの行政命令の草案を全て取りまとめていたからだ。そのためワシントンを訪れる韓国政府の閣僚らもAFPIをたびたび訪れ協議を行っている。ギングリッチ氏は「私はヘリテージ財団のような他の保守系シンクタンクも大好きだが、AFPIは実行中心のアプローチを非常に重要視する『アクションタンク』だ」と語る。ギングリッチ氏は先日、著書「トランプのアメリカ―その『偉大なる復活』の真相」を出版したが、その中に先日銃殺された保守系団体「ターニングポイントUSA」代表、チャーリー・カーク氏の推薦の言葉がある。カーク氏は「今後数世代続く米国の黄金時代をトランプ大統領の勝利によりいかに切り開くか。それをこの本は素晴らしく説明している」と称賛した。
ギングリッチ氏は「すでに昨年10月の時点からトランプが選挙で勝利すると予想し、それが何を意味するか深く考えてきた」「左翼がトランプを残酷に攻撃すればするほど、誰もがトランプについて『単純な候補者ではなく何かの運動の指導者』であることを悟った」と明かした。トランプ大統領が進める「関税戦争」の今後の見通しを問う質問に、ギングリッチ氏は「中国やメキシコなどと開放的な貿易をすれば誰もが良くなるとの考えは災害であることが分かった」「中国は日常的に協定を破ってきたので、トランプは全ての仕組みを変える必要があることを悟った」と語っている。さらに「米国は他国の市場に進出する必要はないが、他国は米国に進出しなければならない。そのため交渉で優位な立場にあることをトランプはよく理解している」「トランプは現状をひっくり返し、混乱の中で解決策を見いだすという、いわば他とは違った企業経営者であることを知っておかねばならない」とも訴えた。
ギングリッチ氏は今回の著書が46冊目だが「近く米国の黄金時代について説明する47冊目の著書を準備している」とも明かした。「米国の黄金時代」はトランプ大統領が今年1月の就任演説で言及した概念だ。ギングリッチ氏は「本を書く時間と同じくらい本の宣伝に時間をかけねばならない」と語る。政策の設計と同じくらいその宣伝も重要という意味だ。ギングリッチ氏は「多くの人がわれわれの政策を理解することも、また総合的な論理での説明もできない」「議論で勝つだけならあまりに簡単だが、われわれは論理立ての訓練が必要だ。そして勇気を出して、ジャーナリストでも誰でも会って地道に説明できなければならない」と述べた。その上でギングリッチ氏は「世論の支持さえあれば、どんな政策でも失敗はしない」「政策を構想しこれをいかに採用させるか考える前に、国民の声を傾聴することを優先すべきだ」とも訴えた。
ワシントン=金隠仲(キム・ウンジュン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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