▲HD現代重工業蔚山造船所で建造中の船舶。これらは海外に輸出される。8月13日撮影。/チャン・リョンソン記者
HD現代が、韓国の造船メーカーとして初めて米海軍艦艇の建造にチャレンジする。米国の防衛産業分野で最大の造船メーカー、ハンチントン・インガルスと共同で米海軍の次世代補給艦開発の入札に参加するという。HD現代は26日、慶州でハンチントン・インガルスと「商船および軍艦の設計・建造協力に関する覚書」を取り交わしたと明らかにした。米海軍は早ければ年末には事業者を最終決定し、設計を経て2027年8月に1隻目..
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▲HD現代重工業蔚山造船所で建造中の船舶。これらは海外に輸出される。8月13日撮影。/チャン・リョンソン記者
HD現代が、韓国の造船メーカーとして初めて米海軍艦艇の建造にチャレンジする。米国の防衛産業分野で最大の造船メーカー、ハンチントン・インガルスと共同で米海軍の次世代補給艦開発の入札に参加するという。HD現代は26日、慶州でハンチントン・インガルスと「商船および軍艦の設計・建造協力に関する覚書」を取り交わしたと明らかにした。米海軍は早ければ年末には事業者を最終決定し、設計を経て2027年8月に1隻目の建造を開始する。
【写真】釜山に入港した米海軍の揚陸指揮艦「ブルー・ブリッジ」
韓国企業が米海軍補給艦のメンテナンスを行った事例は過去にもあるが、艦艇の建造に参加したことはない。受注に成功すればMASGA(米国の造船業を再び偉大に)プロジェクトにもさらに勢いがつく見通しだ。
■受注は韓米造船協力の大きな転機…MASGAに弾み
HD現代とハンチントン・インガルスは米海軍が導入を目指す約13隻の次世代補給艦を共同で開発・建造する計画だ。補給艦は戦闘艦に燃料や物資の補給を主に行う艦艇だ。米海軍は従来の補給艦に比べてより迅速に移動し燃料効率に優れた艦艇の導入を目指し、次世代補給艦の概念設計に向けた入札公告を出した。両社は今回、共同開発を目指す補給艦で受注を目指している。
米海軍は2023年から次世代補給艦開発を進め入札公告を出したが、入札に応じた企業はなく予算も不足し、入札は3回失敗した。しかしトランプ大統領就任直後から1億ドル(約150億円)が割り当てられ、これが転機となった。米議会では海軍艦艇建造を韓国など同盟国に委任できるとする法改正も進められている。単一の造船所では世界最大規模の蔚山造船所を持つHD現代が補給艦の建造に参加しその能力を証明できれば、長期的にハンチントン・インガルスとの協力という形で戦闘艦の建造にも参加する道が開かれるとの見方もある。
HD現代とハンチントン・インガルスは今回の合意を受け、造船分野での協力を一層強化することで一致した。まず米国国内の造船所など船舶建造施設の買収または新規の設立に共同で投資し、HD現代はハンチントン・インガルス・グループが保有する現地の2カ所の造船所にHD現代のブロックモジュールや資材などを供給する。同時に造船分野の「エンジニアリング合弁会社」の設立を検討し、米海軍や同盟国艦艇のMRO(保守・修理・運用)メンテナンス分野でも相互協力を進める計画だ。
鄭漢国(チョン・ハングク)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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