【ソウル聯合ニュース】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産「佐渡島の金山」(新潟県佐渡市)を巡り、日本が世界遺産登録時の約束をいまだに履行していないことが16日までに分かった。
韓国外交部によると、ユネスコ世界遺産委員会は15日、日本が提出した佐渡島の金山の保全状況報告書をホームページに公開した。
同委員会は昨年7月、佐渡島の金山の世界遺産登録と同時に日本側に8項目の勧告を行い、勧告事項..
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【ソウル聯合ニュース】国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産「佐渡島の金山」(新潟県佐渡市)を巡り、日本が世界遺産登録時の約束をいまだに履行していないことが16日までに分かった。
韓国外交部によると、ユネスコ世界遺産委員会は15日、日本が提出した佐渡島の金山の保全状況報告書をホームページに公開した。
同委員会は昨年7月、佐渡島の金山の世界遺産登録と同時に日本側に8項目の勧告を行い、勧告事項の進捗状況をまとめた同報告書の提出を求めた。
勧告事項のうち、「鉱業採掘が行われていたすべての時期を通じた推薦資産に関する全体の歴史を現場レベルで包括的に扱う説明・展示戦略を策定し、施設・設備等を整えること」が韓国と関連がある。
勧告の柱は朝鮮半島出身者の強制労働の歴史までを含む「全体の歴史」の反映にある。
佐渡島の金山を巡っては、日本が対象時期を江戸時代に限って推薦するなど強制労働の歴史から目を背けているとの批判が上がり、韓国政府は「全体の歴史」を反映するよう強く求めた。
日本政府は佐渡島の金山の世界遺産登録を受け、「佐渡島の金山における全ての労働者、特に朝鮮半島出身労働者を誠実に記憶に留めつつ、決議の勧告を忠実かつ完全に履行し、韓国と緊密に協議しながら佐渡島の金山の全体の歴史を包括的に扱う説明・展示戦略及び施設を強化すべく引き続き努力していく」と約束した。
しかし、外交部当局者は、日本が提出した報告書には「全体の歴史」の中核である朝鮮半島出身者が強制労働を強いられた歴史に関する記述や説明がないと伝えた。
同部は報道官論評を出し、日本が提出した報告書について「ユネスコ世界遺産委員会の決定と自らの約束を日本政府が忠実に履行しなかったことを示している」と指摘。その上で、日本に対し同委員会の勧告事項と自らの約束、韓日政府間の合意を忠実に履行するよう促すとともに、佐渡島の金山の世界遺産登録後の後続措置に関連し今後も日本政府と対話を継続していく方針を示した。
日本は佐渡島の金山が世界遺産に登録された際に朝鮮半島出身者を含む労働者の追悼式の開催も約束したが、昨年に続き今年も強制労働があったことを認めない姿勢を示した。これを受け韓国は2年連続で日本の追悼式に参加せず、別途開催した。
佐渡島の金山は太平洋戦争が本格化した後、銅などの軍需物資を確保する鉱山として主に利用され、日本の植民地支配を受けていた朝鮮半島から動員された人たちが厳しい環境の中で差別を受けながら働かされた。1940年から45年まで、佐渡島の金山で働いた朝鮮半島出身者は1519人とされている。
聯合ニュース
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