▲写真=UTOIMAGE
米国のトランプ政権は新国家防衛戦力(NDS)の中で「韓国は北朝鮮の在来兵器の脅威に対して中心的な役割を果たすべきだ」との指針を示した。米国は北朝鮮の核兵器抑止に力を入れ、また米軍の通常兵力は中国など北朝鮮以外の脅威に対処するという意味だ。そのため今後は在韓米軍の役割の見直しは避けられなくなった。兵力自体が削減されるか、あるいは中国けん制に投入されることも考えられるだろう。
【写真】中国の最新鋭空母..
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▲写真=UTOIMAGE
米国のトランプ政権は新国家防衛戦力(NDS)の中で「韓国は北朝鮮の在来兵器の脅威に対して中心的な役割を果たすべきだ」との指針を示した。米国は北朝鮮の核兵器抑止に力を入れ、また米軍の通常兵力は中国など北朝鮮以外の脅威に対処するという意味だ。そのため今後は在韓米軍の役割の見直しは避けられなくなった。兵力自体が削減されるか、あるいは中国けん制に投入されることも考えられるだろう。
【写真】中国の最新鋭空母「福建」
これは以前から予想されていたことだ。トランプ政権発足前から米国は技術面あるいは地政学的な変化により在韓米軍の運用計画を見直してきた。極超音速ミサイルによる長距離攻撃がもはや当然となり、また中国は急速に軍事力を増強しているため、米国は韓国を「中国けん制の最前線監視基地」程度に考えているはずだ。韓国軍も外的には大きく成長した。自走砲や多連装ロケット砲、戦車など陸軍の兵器は世界トップクラスで、空軍も海軍もかなり以前から北朝鮮を圧倒している。米国が在韓米軍を駐留させる理由は徐々になくなりつつあるのだ。
またたとえ米国の戦略が見直されなかったとしても、在来兵器の戦力に関しては韓国だけの力で北朝鮮を圧倒しなければならない。ところが韓国軍は表面的には成長しているが、その中身は心もとない。韓国軍の兵力はここ6年で11万人減少し現在45万人だ。韓国国防部(省に相当)は2028年まで50万人の常備軍を維持する計画だったが、すでに5万人不足しており、またここ20年で陸軍では17師団が減少した。これをロボット、ドローン、AI(人工知能)などで埋め合わせる方針らしいが、これも明らかに限界がある。兵士が足りなければこれらハイテク兵器を運用する人間もいなくなるからだ。
韓国軍幹部も待遇が良くないため士気が下がり続けている。政権が変わるたびにポピュリズムの影響で兵士の給与ばかり上がったため、今や中間幹部や兵長らの給与は兵士とほぼ変わらなくなった。しかも戒厳令以降は幹部らの給与はさらに目減りしているという。訓練がまともに行われないケースも散見される。李在明(イ・ジェミョン)政権は昨年、猛暑などを理由に韓米合同軍事演習を含む複数の訓練を延期した。訓練は実戦での能力を維持し戦力を整える重要な機会だが、あれこれ理由をつけて先送りするのが今や普通になっている。
李在明大統領は米国が新国家防衛戦略を発表した直後「自主国防は基本中の基本だ。韓国の防衛費は北朝鮮GDP(国内総生産)の1.4倍に達している。自国で防衛できないなどあり得ない」と発言した。至極当然だが、これは韓国軍の外的成長への自画自賛に過ぎず、具体的な対応策に言及したものではない。
自主国防に取り組むにはまず政治から変わらねばならない。選挙で有権者の顔色をうかがい徴兵期間が18カ月にまで短くなったのは完全に政治によるものだ。徴兵期間を再び長くするか、あるいは女性の徴兵制導入を決断しなければ兵力不足は解消しない。韓国軍の士気を上げる革新的な方策を見いだし、訓練も政治とは関係なくしっかりと実施しなければならない。在韓米軍の役割見直しが現実となりつつある今、「米軍がいなければ大変なことになる」という国民の認識からまずは変えなければならないだろう。
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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