▲米フィラデルフィアのフィリー造船所で祝辞を述べる李在明(イ・ジェミョン)大統領。李在明大統領2025年8月26日(現地時間)、米海洋庁が発注した国家安保多目的船「ステート・オブ・メイン」の命名式に出席した。/NEWSIS
米ペンシルベニア州のハンファ・フィリー造船所で建造中の米海洋庁発注の国家安保多目的船「ステート・オブ・メーン」の引き渡しが遅れているとの記事を先日本紙で報じた。2025年8月に李在明(イ・ジェミョン)大統領が現地で命名式に出席したあの船だ。試運転の際に推進軸系統の欠陥がみつかったため再修理が行われ、影響で引き渡しが遅れているとの内容だった。米造船業現場での熟練工不足が原因とする専門家の見方も同時..
続き読む
▲米フィラデルフィアのフィリー造船所で祝辞を述べる李在明(イ・ジェミョン)大統領。李在明大統領2025年8月26日(現地時間)、米海洋庁が発注した国家安保多目的船「ステート・オブ・メイン」の命名式に出席した。/NEWSIS
米ペンシルベニア州のハンファ・フィリー造船所で建造中の米海洋庁発注の国家安保多目的船「ステート・オブ・メーン」の引き渡しが遅れているとの記事を先日本紙で報じた。2025年8月に李在明(イ・ジェミョン)大統領が現地で命名式に出席したあの船だ。試運転の際に推進軸系統の欠陥がみつかったため再修理が行われ、影響で引き渡しが遅れているとの内容だった。米造船業現場での熟練工不足が原因とする専門家の見方も同時に伝えた。
【写真】「米造船業を再び偉大に」 MASGAロゴ入りキャップ
この記事が報じられた後に見知らぬ人から電子メールが届いた。送信者はフィリー造船所で働く韓国人のベテラン技術者だった。この技術者は「記事に記載された作業は米国人ではなく経歴20年の韓国人技術者が行った」と抗議めいた文言を使っていた。ベテラン作業員の作業をなぜ経験の浅い作業員のミスのように書いたのかとの指摘もあった。彼らは2024年にハンファがフィリー造船所を買収する5-10年前からここで船の建造に従事してきたという。
このメールは一見すると記者が書いた「米国造船業の人材崩壊」に反論する内容のようだったが、実はそれ以上に厳しい現実、すなわち「米国では自国で船舶を建造する能力をかなり前から失っていた」という現地の実情を伝えるものだった。米国政府が発注した船でさえ韓国で設計し、重要部品はスウェーデン製や韓国製を使い、複雑な作業は韓国人技術者を雇い兵のように連れてきて作業させるのがここ10年間の現状だというのだ。
メールの内容を伝え聞いたワシントンの造船専門家は爆笑した。「韓国が設計した船を、韓国企業が所有する造船所で、韓国人技術者がスウェーデン製の部品を持ってきて組み立てている。それを米国は『米国製(Made in USA)』と強弁し、外国での船の建造を安全保障を理由に妨害している。あまりに規模の大きい笑い話ではないか」と彼は語った。
メールが伝える恐ろしい現実はこの点にある。米国人技術者に能力がないなら韓国人技術者を使って解決すればよいはずだが、実際はベテランの韓国人技術者がいても解決できない問題があるという。韓国での設計と韓国の人材、欧州の部品など世界的に見ても「Aクラスのリソース」を全て使っても、これをしっかりと融合させ完成品を作り上げる全体的な能力、あるいは造船業の仕組みそのものが米国ですでに崩壊しているのだ。
米国の政治家は国の安全保障と自国の労働者保護を理由に海外で建造した船を排除し、今も米国国内での建造にこだわっている。しかしその米国国内での建造の実態は事実上、形だけの組み立て工場に過ぎない。韓国製の資材を持ってきて韓国人が全て準備してお膳立てしても、それでも何もできないのが今の米国だ。第2次トランプ政権発足で韓米両国の造船協力が話題になっているが、この深刻な笑い話が伝える現実を米国が認めない限り、韓国企業が「リリーフ」として登板しても造船業の再建は気が遠くなる話だ。フィラデルフィアから届いたメールはその不都合な真実を物語っていた。
ワシントン=朴国熙(パク・ククヒ)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
Copyright (c) Chosunonline.com