▲BTS(防弾少年団)は今月20日、2022年6月リリースのアンソロジー・アルバム『Proof(プルーフ)』以来、3年9カ月ぶりに5thフルアルバム『ARIRANG(アリラン)』をリリースした。写真=BIGHIT MUSIC(ビッグヒット・ミュージック)
「僕たちは今も韓国から来た田舎者だという事実…」(BTSリーダー、RM)
今月17日に動画配信サービス「NETFLIX(ネットフリックス)」で公開されたBTS(防弾少年団)のドキュメンタリー映画『BTS: THE RETURN(ザ・リターン)』の予告編に収められたメンバーたちの声の中で、彼らの出発点が最も集約されている表現だ。全世界で1億人というARMY(アーミー、BTSのファン)を抱え、「K-..
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▲BTS(防弾少年団)は今月20日、2022年6月リリースのアンソロジー・アルバム『Proof(プルーフ)』以来、3年9カ月ぶりに5thフルアルバム『ARIRANG(アリラン)』をリリースした。写真=BIGHIT MUSIC(ビッグヒット・ミュージック)
「僕たちは今も韓国から来た田舎者だという事実…」(BTSリーダー、RM)
今月17日に動画配信サービス「NETFLIX(ネットフリックス)」で公開されたBTS(防弾少年団)のドキュメンタリー映画『BTS: THE RETURN(ザ・リターン)』の予告編に収められたメンバーたちの声の中で、彼らの出発点が最も集約されている表現だ。全世界で1億人というARMY(アーミー、BTSのファン)を抱え、「K-POPの王」という称号を得るまで、BTSは数え切れないほどの「涙にぬれたパン」をのみ込まなければならなかった。
【写真】まだあどけない姿…13年前のデビュー当時のBTS
2013年6月13日、BTSのデビューは見栄えのしないものだった。彼らの代表的な形容詞は「中小芸能事務所が作った『泥のスプーン』グループ」。韓国語で泥のスプーンとは低所得層出身者を指す。所属事務所BIGHIT MUSIC(ビッグヒット・ミュージック)は当時、K-POPのヒット作曲家パン・シヒョク氏が設立した芸能事務所で、「一時的な期待」は集めたものの、韓国の3大音楽プロダクション(SMエンターテインメント・JYPエンターテインメント・YGエンターテインメント)に食い込むどころか、2012年のガールズグループGLAM(グラム)をはじめとする同事務所所属のグループはどれも振るわなかった。BTSはデビューアルバム『2 COOL 4 SKOOL』で10代ならではの勢いあるラップと卓越したダンスパフォーマンスで批評家から高い評価を受け、同年末の音楽授賞式で新人賞を受賞したが、韓国での音楽配信の成績は下位にとどまった。「10代への抑圧と偏見を防ぐ少年たち」という意味のグループ名は「今は人気を得るためにこんな名前までつけるんだね」と嘲笑された。
翌年、BTSがデビュー1年で米国進出を決めた時も、業界では「前例のない無謀な試み」と評された。2014年、BTSが米ロサンゼルスの観光名所マダム・タッソー館前で自分たちの公演チラシを自ら配っていた様子は、当時「辺境から来た外国人グループ」扱いされていた彼らの知名度をよく表している。ウェスト・ハリウッドのライブ会場「トルバドール」で行われる自分たちの北米初公演をPRするため、全メンバーが客の呼び込みまでしてチケットを無料で配ったが、会場にはわずか200人しか集まらなかった。同年、メンバーが出演したMnetのバラエティー番組『防弾少年団のアメリカンハッスルライフ』には、メンバーが米国で名前を知ってもらうために自らアルバイトをする様子まで収められている。ファンたちはこの番組を『BTS版 人間劇場』と呼んでいる。『人間劇場』は韓国で長年放送されているドキュメンタリー番組のことだ。
メンバーたちの素晴らしいダンスフォーメーションや交流サイト(SNS)での積極的なコミュニケーションがついに道を切り開いた。「X(旧ツイッター)」などで「実力はあるが注目されていないグループ」という口コミが広がり、韓国はもちろん、北米でもファンが急速に増え始めた。2015年の3rdミニアルバム『花様年華 pt.1』の収録曲のうち、韓国では『I NEED U(アイ・ニード・ユー)』が1位を獲得したが、海外では『DOPE(ドープ)』が先に反響を呼んだ。翌年、北米のARMYたちが直接、全米50州のラジオ局にBTSの曲を数千通もリクエストするキャンペーンを主導した。同年、BTSはBillboard(ビルボード)のメインアルバムチャート「ビルボード200」で堂々の26位にランクインした。K-POPの最高記録だった。
それ以降、「2018年K-POP初の『ビルボード200』1位」「2020年K-POP初の『ホット100』1位とホットショット・デビュー」「韓国人歌手初の米国4大音楽授賞式出席」など、BTSはK-POPの歴史に新たなページを書き加え続けている。「K-POPグループが韓国語の曲でアジアの外に出ることができる」という事実に初めて気づかせてくれたのだ。BTSは2018年に韓国最年少の花冠文化勲章受章者となり、韓国人歌手として初めて国連総会で演説した。翌年、米CNNはARMYを伝説的な英国のバンド「ビートルズ」のファンを意味する「Beatlemania(ビートルマニア)」と呼んだ。BTSが巻き起こした旋風を、英国の音楽が米国を席巻した現象「British Invasion(ブリティッシュ・インベイジョン)」に例え、「米国を倒したBTSはビートルズよりも大きな成果を上げた」と報じた。この報道の直後、BTSは実際にビートルズが立った英ロンドンのウェンブリー・スタジアムで、韓国人アーティストとして初めて単独公演を開催した。
それでも、順調とは言えない道のりだった。2022年、BTSは突然、活動に対する疲労感を訴え、「グループ活動休止」を宣言してそれぞれソロ活動に入った。同年12月に最年長のJIN(ジン)が入隊したのを皮切りに、メンバーが順次兵役に就き、昨年6月まで全世界のARMYたちはメンバーたち兵役による空白期間が明けるのをひたすら待つ状況となった。しかし、BTSの連作アルバム名であり「夢をあきらめるな」というメンバーの自伝的経験が込められたフレーズ「Love Yourself(ラブ・ユアセルフ)」の通り、ARMYたちが13年間にわたりBTSと共に歩み、夢を現実にしてきた時間があったからこそ、この空白期間も耐えられた。そうした時間が、今月21日にBTSが王道を歩んでソウル・光化門広場のステージに立つことができる原動力となったのだ。
ユン・スジョン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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