▲グラフィック=パク・サンフン
第2次世界大戦の敗戦国であるドイツと日本が本格的な再軍備に乗り出している。両国は戦後の廃墟を乗り越えて再建し、G7(主要7カ国)の一員となり、国連安全保障理事会の常任理事国の座を狙うほど国力が飛躍した。しかし「戦犯国の再武装」と見なされることを極端に嫌い、軍備増強や軍事力行使から距離を置いてきた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻、米国・イスラエルとイランの戦争、中国の継続的な台湾への脅威などによっ..
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▲グラフィック=パク・サンフン
第2次世界大戦の敗戦国であるドイツと日本が本格的な再軍備に乗り出している。両国は戦後の廃墟を乗り越えて再建し、G7(主要7カ国)の一員となり、国連安全保障理事会の常任理事国の座を狙うほど国力が飛躍した。しかし「戦犯国の再武装」と見なされることを極端に嫌い、軍備増強や軍事力行使から距離を置いてきた。しかし、ロシアのウクライナ侵攻、米国・イスラエルとイランの戦争、中国の継続的な台湾への脅威などによって、戦後の国際秩序が揺らぎ、再軍備が加速していると分析されている。
■独「欧州最強の在来型軍隊へ」
ドイツ国防省は22日、「軍事防衛の全体的概念」という軍事戦略を公開した。ドイツが安全保障情勢の判断や緊急時の兵力運用計画などを総合した軍事戦略を策定したのは、東西ドイツ分断時代の1955年に連邦軍が創設されて以来初めてだ。
「欧州のための責任」という副題が付いた文書で、ドイツは「欧州最大の経済国であり、核兵器を保有していない北大西洋条約機構(NATO)最大の同盟国として先導的役割を果たす」とし、「欧州最強の常備軍を育成する」と指摘した。「ドイツや欧州の利益を守るためであれば、どこであれ介入し任務を全うする」とも記述した。自国の防衛を超越し「世界のどこでも戦争できる軍隊」を保有し、消極的な安全保障姿勢を完全に捨てる宣言と受け止められている。
ドイツは再軍備の名目として、ロシアの脅威の増大と米国の軍事戦略の転換を挙げた。ドイツは「ロシアの脅威がこれ以上に深刻だったことはない」とし、「2029年にロシアはNATOに侵攻する」と診断した。国家レベルで時期まで特定し、ロシアの侵攻を確信したのだ。
さらに「ロシアはハイブリッド作戦を展開しており、長距離打撃手段であらゆる方向から欧州を脅かしている」とも述べた。さらに「米国は戦略的焦点を西半球とインド太平洋へシフトしている」とし、「米国の負担を軽減し、より強固な軍事的同盟国になるためには、欧州・大西洋の安全保障に対してより多くの責任を負う必要がある」とした。
ドイツは2039年を目標に「3段階育成策」を提示した。第1段階(現在〜29年)は「即戦力の軍隊」に全力を集中して増強し、第2段階(29〜35年)はNATOの先導国家、第3段階(35〜39年)には革新技術を取り入れた「技術的に絶対的優位の軍隊」を完成させることを目標としている。そのために、現役26万人、予備役20万人の計46万人の兵力と長距離精密打撃兵器などを確保する計画も明記した。ドイツは昨年、憲法を改正して防衛予算の上限を完全に撤廃し、今年は前年比で25%以上増の1080億ユーロ(約20兆円)の防衛費を組んだ。
■防衛費をつぎ込む日本…憲法改正も推進
日本も北朝鮮によるミサイル挑発と中国の軍事的脅威に対応し、再軍備を加速させている。日本政府は26年度の防衛費を過去最大の9兆353億円に設定し、「敵の攻撃を受けた際の反撃能力」の構築に重点を置いた。
日本は岸田文雄首相が政権を握っていた22年に「安全保障関連3文書」を改定し、防衛戦略は大きな転換点を迎えた。27年までに防衛費を国内総生産(GDP)の2%水準に引き上げることを決定したことから防衛費が急増した。また、武力攻撃を受けた際に相手のミサイル発射拠点をたたく「反撃能力」を保有するとし、長距離ミサイルの開発を本格化させた。昨年10月に発足した高市早苗政権は3月、熊本と静岡に長距離ミサイルを前倒しで配備し、昨年の追加補正予算の配分で防衛費をGDPの2%にまで増やした。
今年の防衛予算で大きな割合を占めるものの一つは大量の無人機購入がある。沿岸地域の防衛を強化する「多層的沿岸防衛体制(SHIELD)」構築事業に1001億円を配分した。日本は戦後に制定された「平和憲法」(憲法9条)に基づき、米国に防衛を依存してきた。憲法9条は戦争や武力行使を永久に放棄し、国家の交戦権を認めず、軍隊を保有しないという内容だ。
しかし、米国の防衛費負担要求が高まり国際情勢が不安定になると、安倍晋三政権から順次「戦争ができる普通の国」への転換を進めてきた。14年には、憲法の解釈を変更し、他国への攻撃を自国への攻撃とみなして反撃できる「集団的自衛権」を行使できるようにした。2年後に制定された安全保障関連法により、集団的自衛権を確立し、自衛隊の海外活動範囲も大幅に拡大した。
その後、岸田政権、高市政権と移行するにつれ、日本の軍備増強は加速した。日本は21日、「防衛装備移転3原則」を改正し、武器輸出規制を全面的に解除した。また、安全保障3文書を再改定するために専門家委員会を設置し、自衛隊を憲法に明記する憲法改正も進めている。
パリ=元先宇(ウォン・ソンウ)特派員、東京=柳井(リュ・ジョン)特派員
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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