▲韓国雇用労働部(省に相当)の金栄訓(キム・ヨンフン)長官
韓国雇用労働部(省に相当)の金栄訓(キム・ヨンフン)長官は27日、サムスン電子の成果給問題について「大企業の超過利益を社会にどう還元するか、韓国型社会連帯賃金の可能性を模索する議論を行いたい」と発言した。
「社会連帯賃金」とは大企業と中小企業、正社員と非正規社員などの賃金格差を小さくするため欧州で導入された政策だ。これまで労働団体や政界の一部から導入を求める声が相次いでいたが、金栄訓長官もこれに..
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▲韓国雇用労働部(省に相当)の金栄訓(キム・ヨンフン)長官
韓国雇用労働部(省に相当)の金栄訓(キム・ヨンフン)長官は27日、サムスン電子の成果給問題について「大企業の超過利益を社会にどう還元するか、韓国型社会連帯賃金の可能性を模索する議論を行いたい」と発言した。
「社会連帯賃金」とは大企業と中小企業、正社員と非正規社員などの賃金格差を小さくするため欧州で導入された政策だ。これまで労働団体や政界の一部から導入を求める声が相次いでいたが、金栄訓長官もこれに言及したかったようだ。雇用労働部は6月1日にこの問題について緊急の討論会を開催する。
金栄訓長官は同日記者団の取材に応じ「サムスン電子は私企業だが、AI(人工知能)時代を生きるわれわれにとって半導体は空気のようなものになった」とした上で上記の考えを示した。金栄訓長官はさらに「工場の形式は微妙だが、資本と労働が投入されて生まれた財貨の性格が公的なものなら、これも公的でないかを考えるべきだ」とも述べた。
金栄訓長官は今回具体的な構想について明言はしなかったが、労働団体からは業界ごとの交渉を拡大してその業界内の賃金格差を小さくする案や、元請けと下請けの「共生協約」を締結する企業に税制上のインセンティブを与える案などが浮上している。金栄訓長官は「企業の利益をああしろこうしろと言う権限は政府にない」「正社員だけが排他的に多く得る問題かどうか、社会全体で議論したいということだ」とも述べた。
問題はこの制度自体が企業の成果主義原則に反することだ。スウェーデンは1951年に収益性の高い企業が過度に高い賃金を支払うことを防ぐためこの制度を導入したが、問題が大きくなり最終的に90年代に入ると廃棄された。成果以上の賃金がもらえない熟練工の間で不満が広がり、また企業も優秀な人材の確保が難しくなったからだ。金栄訓長官もこれを意識するかのように「スウェーデンのモデルをそのまま適用するのは難しく、新たな方法を見いださねばならない」との考えを示した。
専門家は「金栄訓長官は社会連帯賃金に言及したが、半導体など特定企業の生産物に『公的な性格』を付与する発想は問題だ」と指摘する。世宗大学経営学科の金大宗(キム・デジョン)教授は「企業が経営活動を通じて得た成果を公的なものと見なすのはおかしい」「各企業の成果配分基準にまで政府が関与したと見なされる恐れがある」と指摘した。
「超過利益」をどう解釈するかも問題だ。巨額の利益を出した企業ほど分配圧力が強く、工場建設など新規の投資が萎縮する恐れがある。経営者団体のある関係者は「超過利益を規定する問題はまた別の社会的論争を引き起こすだろう」と警告する。労使の対立も不安要素だ。2024年の国会議員選挙の際、祖国革新党の曺国(チョ・グク)代表は「社会連帯賃金」を公約として掲げたが、これに賃金が比較的高い民主労総所属の金属労組から「大企業労働者賃金凍結法だ」とする反発の声が上がった。韓国労働財団の韓錫浩(ハン・ソクホ)事務総長は「労働市場の二重構造緩和には最終的に大企業労働者の『譲歩』が必要で、この点が大きな問題だ」「まずは産業別でもよいのでこの問題で合意に至れば進展も可能だろう」との考えを示した。
ユン・サンジン記者、キム・アサ記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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