対北借款、回収の見通しは?

今年6月から次々と満期

 北朝鮮が韓国政府に返済すべき借金が1兆ウォン(約670億円)を超えることが、18日までに明らかになった。

 これに、韓半島(朝鮮半島)エネルギー開発機構(KEDO)を通じて韓国政府が北朝鮮に間接融資した分を加えると、北朝鮮が返済すべき額はおよそ3兆5000億ウォン(約2357億円)に上る。KEDOを通じた融資は1998年から2006年の間に行われ、元利だけで2兆3000億ウォン(現在のレートで約1550億円、以下同じ)に上る。

 統一部(省に相当)によると、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権は2000年から07年までの間に、北朝鮮に対して借款形式(10年据え置き・20年償還・年利1%)でコメ240万トンとトウモロコシ20万トンを提供した。これら食糧借款の規模は総額7億2004万ドル(約553億円)だが、1億5528万ドル(約119億円)分の利子はこれに含まれていない。

 そのうち今年6月7日に最初に償還されることになっているのは583万ドル(約4億4800万円)で、続いて2013年には578万ドル(約4億4400万円)、14年1973万ドル(約15億1500万円)、15年1956万ドル(約15億200万円)と、このような形で返済は2037年まで続くことになっている。

 韓国政府はさらに、07年と08年には繊維、靴、せっけんなどの生産に必要な原材料8000万ドル(約61億4300万円)相当を北朝鮮に提供したが、これも借款形式だった。当時、北朝鮮はそのうち3%に当たる240万ドル(約1億8400万円)分を現物(1005トンの亜鉛)で返済したため、現在残っているのは7760万ドル(約59億5900万円)だ。この借款は5年据え置き、10年償還という条件で提供されたため、北朝鮮は2014年から10年かけ、毎年860万ドル(約6億6000万円)ずつ返済しなければならない。

 これら食糧借款と軽工業用原材料の借款を合計すると、今後5年間に北朝鮮が返済しなければならない額は1億2302万ドル(約94億4100万円)に達する。これらが予定通り返済されると、北朝鮮の朝鮮貿易銀行から韓国輸出入銀行に送金され、後に南北協力基金に積み立てられる。

 統一部は今年最初の満期が到来する食糧借款の583万ドルについて、これを北朝鮮が返済すると仮定し、すでに収支計画の中に組み込んでいる。

李竜洙(イ・ヨンス)記者
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