韓国とキューバの国交正常化、北朝鮮が必死の妨害工作

長い眠りから目覚めつつあるキューバ
フィデル・カストロ元議長と金日成主席の個人的関係が障害

 キューバはシリア、コソボ、マケドニアと共に韓国との国交がない4カ国の中の一つだ。しかし1年前に米国と国交正常化で合意したことを受け、その直後から「韓国とも外交関係を結ぶのでは」との見方が各方面で公然と語られている。今年の初めに韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相も「キューバとの国交回復を年内に推進したい」と発言した。ところがキューバ現地の雰囲気はこれとはかなり異なる。韓国外交部(省に相当)の関係者は「(韓国との国交正常化について)キューバからは特別な反応はない」と伝えている。

 今年10月にキューバ政府の次官級とされる人物が、韓国との国交実現に関して微妙な発言を行ったことを理由に突然解任された。キューバ独立の英雄をたたえるホセ・マルティ文化院のロペス副院長はメディアとのインタビューで「韓国との国交正常化は政府トップによる決断だけを待っている。ハバナに太極旗(韓国の国旗)が掲げられる日も近いだろう」と発言したが、これが問題となったのだ。

 北朝鮮としては、国際社会で常に自分たちを支持するキューバを韓国に奪われたくないのは当然のことだ。そのためキューバが韓国と国交を結ばないよう、北朝鮮が必死の工作を続けていることもすでに伝えられている。故・金日成(キム・イルソン)首席との個人的な関係を誇示してきたフィデル・カストロ元国家評議会議長が今なお存命で、その上北朝鮮による妨害工作が続く限り、韓国とキューバの国交正常化は簡単には実現しない見通しだ。

ハバナ=朴国熙(パク・ククヒ)特派員
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