ツウィに謝罪させた韓国芸能事務所に批判「人種差別・人権弾圧」

台湾出身ツウィ、どうして韓流アイドルに?
13歳の時のダンス動画「ユーチューブ」で見たJYPが台湾に行きスカウト
練習生2年、3カ月前アイドルグループのメンバーとしてデビュー
携帯電話CM起用、番組出演オファー優先順位ナンバーワン
多文化センター「人権委にJYPを提訴」

■本放送には出ていないのに…

 デビュー後、TWICEのメンバーの中でもひときわ注目を浴びたツウィは、通信企業「LG U+(エルジー・ユープラス)」のCMモデルにも起用された。同社は、ライバル企業の「SKテレコム」がアイドルグループAOAのソルヒョンを打ち出したマーケティングで人気を得ているのを受けて、「ツウィ・フォン」のCMで対抗した。これで人気に火がつき、バラエティー番組の出演オファーで優先順位ナンバーワンになった。

 問題はこうした時期に起こった。昨年11月22日のMBC『マイリトルテレビ』に出演したツウィが台湾「国旗」の「青天白日満地紅旗」を振ったことが後に問題になったのだ。この番組は、芸能人がそれぞれ個人のインターネット放送をして視聴率を競い合い、後にそのネット放送を編集してテレビで放映するものだ。ツウィはTWICEの日本人メンバー3人と一緒に出演した。4人は自己紹介の時、それぞれの国の「国旗」を振った。しかし、テレビの本放送では編集でカットされ、この部分の放送はなかった。

■人権問題に飛び火

 ところが、それから2カ月たった今月8日、台湾の独立に反対している台湾出身の歌手、黄安が台湾「国旗」を振るツウィの写真を中国のインターネット上にアップしたことから波紋が広がった。JYPとパク・ジニョン代表は「政治的な意図はなかった」と釈明、ツウィが謝罪文を読み上げたが、波紋は収まっていない。韓国では「ツウィ騒動」は人権問題に広がりつつある。社団法人「韓国多文化センター」は18日、「『ツウィ騒動』を起こしたJYPエンターテインメントとパク・ジニョン代表の人種差別・人権弾圧行為を国家人権委員会に提訴し、検察に告発する方針だ」という声明を発表した。

権承俊(クォン・スンジュン)記者
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