【萬物相】縁故社会・韓国

 京畿道教育庁が2015年から今年までの3年間、米ジョージア州アトランタのジョージア工科大学ランゲージ・インスティチュート(語学学校)と教師研修契約を締結したことが国政監査で明らかになった。京畿道は毎年、小中高の教師30人余りに4週間前後の海外研修をさせている。14年までは研修地選定を外部機関に委託していたが、イ・ジェジョン教育監(教育委員会の教育庁に相当)就任翌年の15年から変わった。教育庁が直接決め、ジョージア工科大学語学学校が研修地になった。この教育監の娘(40)が2008年から同校で講師をしているという。野党は「海外の語学学校は星の数ほどあるのに、ジョージア工科大学と契約したのはまさにこれが理由ではないか」と追求した。

 世間が姻族の8等親まで追求し、出世した人や権力のある人を探すのには訳がある。実力よりもコネや伝手(つて)を優先する縁故主義のせいだ。その結果、韓国人の70%が韓国を不公正な社会だと感じている。そうしたつながりを断ち切るべき時が来ているが、どうにもなかなか切れないようだ。

李陳錫(イ・ジンソク)論説委員
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