韓日両国には、好ましくないことが起こるたびに「待ってました」とばかりに飛び付き、あらゆる嫌悪の言葉を吐き出して憎悪をあおる人々がいる。今回もそういう人々がご多分に漏れず登場した。強制徴用被害者(徴用工)の賠償判決が出た直後ということで、いっそう激しさを増している。「嫌韓」という表現だけでは気が済まないのか、「大嫌韓」「超嫌韓」と書かれたプラカードを掲げ、「韓国と断交せよ!」と叫ぶ。傷口に薬を塗るのではなく、つめで引っかき回してもっとひどくしてやろうと考える人々だ。そういう人々がいるのは日本だけではない。韓国でも待っていたかのように頭に血を上らせる人が相次いだ。メンバーが着ていたTシャツをこれ見よがしに完売させ、日本を刺激した。愛国心が「盲目的民族主義」という服を着れば、血統問題を持ち出して命を差別する。
11日にフランス・パリの凱旋門前で、第一次世界大戦終結100周年の記念式典が行われた。前日、ドイツが降伏した地を訪れたマクロン仏大統領とメルケル独首相は、全世界が見守る中、手を取り合ってハグをした。マクロン大統領は「民族主義と愛国を混同してはならない」と言った。同大統領は間違った民族主義を過去の悪霊だと規定、その悪霊が望むのは「互いに対する恐怖だ」と述べた。これは、歴史問題にとらわれている韓日両国にもそっくりそのまま当てはまる言葉だ。