無人ヘリは地上にあるコントロール室で航路や方向、速度などを入力してやれば、そのまま自律飛行できる。コントロール室を中心に最大で半径180キロの範囲を、最長6時間の連続飛行が可能だ。カン・インウォン首席研究員は「今回は国土交通部(省に相当)から地上3メートル、半径60メートルに制限して飛行許可が出たので、、初飛行をこの範囲だけで遂行した」として「飛行領域を広げてもいいほどに安定的な性能を立証した」と語った。
■米国・フランス・日本などでも無人ヘリ開発
日本や米国など先進国に比べると、韓国の無人ヘリ技術はまだ「よちよち歩き」の段階だ。米国は2009年から海軍で偵察用無人ヘリを運用しており、民間航空会社のボーイングも今年1月に無人垂直離着陸機の初飛行に成功した。四つのローターを活用する方式で、無人エアタクシーとして開発する予定だ。日本は輸送用機器製造メーカーのヤマハ発動機が1987年から、世界初の農業用無人ヘリを製造・販売している。2024年にパリ五輪を開催するフランスも、「エアタクシー」を開発している。パリでは、旅行客がシャルル・ド・ゴール空港からパリ市内までバスや鉄道を利用して1時間以上移動しなければならない。この問題を解決するため、パリ空港公団(ADP)、エアバス、パリ交通公団(RATP)が協力して垂直離着陸の可能なエアタクシーを開発しているのだ。モルガン・スタンレーは、世界のエアタクシー市場規模が2040年には1兆5000億ドル(現在のレートで約162兆円)に達すると見込んでいる。