【社説】カネがかかりすぎ経済性がない加徳島、だからこそ票集めに有利だなんて

 費用がかかりすぎるという理由から新空港候補地で3位判定を受けた加徳島は、カネがかかりすぎるというその理由で補欠選挙用の最適なカードに選ばれた。地域に国民の税金がばらまかれるので、地域住民が喜ぶという計算だ。経済性がない事業を強引に推進するという事実がむしろ地域住民から点数を得られるという判断もあったはずだ。

 東南圏新空港構想が14年間にわたり揺れ動いたのも、結局は選挙のせいだ。文在寅(ムン・ジェイン)政権は「わいせつ行為」で辞任した釜山市長の座を取り戻そうと新空港というカードを持ち出した。選挙の時期ごとに空港ができる。盧泰愚(ノ・テウ)政権の醴泉空港、金泳三(キム・ヨンサム)政権の襄陽空港、金大中(キム・デジュン)政権の務安空港が代表的だ。襄陽と務安は毎年数百億ウォンの赤字を出している。

 問題は選挙用の集票行為だという批判がむしろ政権にはプラスになることだ。メディアが批判するほど、得票に有利になるという計算もあるはずだ。民主党は首都移転公約で大きな政治的利益を得た経験がある。その後、忠清道地域は民主党優位となった。今年の総選挙を控え、数千億ウォンから数兆ウォンという規模の地域事業を予備妥当性検証もなしにばらまいたことも買収行為だったが、選挙での圧勝につながった。災難支援金は野党も与党並みに支給すると言ったが、有権者は金庫の鍵を誰が握っているのかを知っている。加徳島新空港も野党は反対することができない。被害は国と全国民が受けるが、全国民が受ける被害は取り組む人がおらず、そのまま放置されることになる。

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