【コラム】自国では帝王、海外では仲間外れ

帝王のように君臨し外に目を向けない運動圏政権の自閉的世界観が大韓民国の進路を孤立の方向に逆走させている

 ただ内政に限って言えば、文在寅政権は卓越した手腕を発揮した。政敵を排除し、権力機関を私物化し、大企業の制御権を握り選挙で連戦連勝した。このように国内では非常に勢いのある政権だが、国外では無能の極致を示している。

 この政府による一連の外交惨事はすでに知られた通りだ。韓米同盟に亀裂を入れ、友好国との関係は破綻した。対北ビラ禁止法が米国議会の聴聞会で取り上げられ、北朝鮮の人権問題では世界で恥をかいている。米国務長官が日本まで来たのに韓国をスルーする事態も起こった。このように中国と北朝鮮にばかり歩調を合わせたにもかかわらず、大統領は中国に行くと「(一人)ぼっちめし」という形で冷たくあしらわれ、北朝鮮からは「ゆでた牛の頭」とまで言われた。国際会議が開催されるたびに、各国首脳のそばで一人うろつく文大統領の姿は、見ているだけで歯がゆくなってくる。グローバルな世界で孤立が進む政権運営を象徴するかのようだった。

 運動圏(左派の市民学生運動勢力)の頭の中には「自閉DNA」が刻まれている。中国に文化大革命という血の嵐が吹き荒れ、ソ連が崩壊しても、そこから顔を背けてきた彼らが政権の核心に布陣した。「他国のやることがなぜ重要なのか」という言葉は「われわれ式」の路線であることを明かしたようなものだ。外に顔を向けない運動圏政権の自閉的世界観が国の進路を逆走させ、大韓民国を孤立に追い込んでいる。

朴正薫(パク・チョンフン)論説室長

■「アジア・パワー指数」1位は米国、韓国7位…日本は?

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  • ▲2017年12月に文在寅(ムン・ジェイン)大統領夫妻が国賓として中国を訪問した際、北京現地の飲食店で朝食を取ったときの様子。当時、文大統領は3泊4日の日程中、10回の食事のうち8回を韓国の関係者のみと同席し、「一人めし」などと指摘された。/NEWSIS

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