最近スポーツ界で校内暴力の告発が相次いでいることを受け、韓国教育部(省に相当)とソウル市教育庁(教育委員会に相当)が対策を発表した。運動部のコーチが生徒らに手を出したり暴言を吐いたりした場合は解雇も可能となり、加害者が生徒の場合は練習や大会への出場が制限され、体育特技者資格(大学へのスポーツ推薦入学資格)も剥奪されることになった。
教育部は18日「全国の特別市、広域市、自治市、道ごとにバラバラになっている教育庁の運動部指導者に対する懲戒の基準を統一し、暴力に伴う処罰をより厳しくする対策を検討中」とした上で「今年上半期中に適用したい」と発表した。これまで学校の運動部指導者が最も厳しい処分を受けた理由は金品の授受、あるいは業務怠慢などが多くを占めていた。しかし今後は言葉や身体面での暴力でも解雇が可能になるよう処分の基準がより厳しくなる。
学校運動部の指導者は学校や教育庁と毎年契約を結ぶ契約職という理由から、処分が行われる場合は地域ごとに異なった基準が適用されてきた。そのため言葉の暴力や性暴力などが摘発された場合でも、それが非常に深刻な場合でなければ「けん責」など軽い処分で終わることが多かった。しかし今後は最も厳しい「解雇」も可能になるよう法律が見直される。ソウル市教育庁は学校運動部指導者が生徒たちに性暴力を行った場合は解雇とし、身体的な暴力の場合はそれが故意であれば解雇も可能にする。