共に民主党が故・朴元淳(パク・ウォンスン)前ソウル市長によるセクハラ事件の被害者を「被害呼訴(同情をひくように訴える、主張する)人」と呼んだことがブーメランとなって自分たちに跳ね返っている。与党が政治課題や社会問題について発言するたびにソーシャルメディアには「○○呼訴人」というあざけりが伴っている。「無罪推定の原則」を盾に朴前市長のセクハラ疑惑をもみ消そうと使った「呼訴人」という造語が民主党をあざ笑うための武器になった格好だ。
民主党からソウル市長選に出馬する朴映宣(パク・ヨンソン)候補の関連記事には「謝罪呼訴人」というコメントが付いた。朴候補は国際女性デーだった今月8日、朴前市長の事件に言及し、「被害女性に再び心からの謝罪を私が代表して代わりに申し上げる」と述べたが、それを遅きに失し真剣さを欠く主張だと皮肉ったものだ。
朴候補は「家父長的女性卑下呼訴人」とも皮肉られた。同様にソウル市長選に出馬を表明している安哲秀(アン・チョルス)国民の党代表は、朴前市長の事件の被害者に謝罪した朴候補に対し、「『被害呼訴人3人組』(南仁順=ナム・インスン=、陳善美=チン・ソンミ=、高ミン廷=コ・ミンジョン=)をまず選対から追い出せ」と批判した。「3人組」は昨年、朴前市長の事件当時、被害者を「被害呼訴人」と呼ぶことを主導した人物だ。