有能な看護師を「補助医師」として育成…ソウル大病院が異例の実験

 医療法によると、看護師の業務は「医師の指導の下で行う診療補助」に限定されており、看護師が直接メスを使用する切開や縫合などの処置を行うことはできない。そのためPAを巡っては「不法医療行為」との指摘が今も続いている。PAも「医師と同じ仕事を代わりにしているが、給与は看護師」「医療訴訟が起きれば不法行為とされそうで不安だ」と訴えている。

 保健医療組合が昨年8カ所の大学病院で調査を行ったところ、PAは全体で717人、1病院当たり90人だった。ここから全国にはPAが1万人はいると試算されている。病院看護師会によると、PAはここ7-8年で4倍ほど増えたという。

■PAの制度化に向けた動きも

 現実と制度の間で摩擦が続いていることを受け、ソウル大学病院はPAの存在を正式に認め、その適正な役割や地位、保障の仕組みなどを適用することを決めた。対象となるのはおよそ160人で、呼称もCPN(臨床専門看護師)に変更するという。彼らはその所属が「看護本部」から「診療科」に移され、業務は現行法に違反しない範囲で行うこととする予定だ。PAを「補助医師」として正式に認めるということだ。ソウル大学病院のキム・ヨンス院長は昨年の国会国政監査で「PAを積極的に育成し、管理を行えば国民に優れた医療サービスを提供できる」と証言している。

■医師の数、OECD加盟国で韓国が最下位…日本は?

金哲中(キム・チョルジュン)医学専門記者
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