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生徒も教師もソーシャルメディア世代…日増しに深刻化する「デジタル文化を背景とした教権侵害」

 24時間会話ができるデジタルの特性上、生徒たちが夜遅く連絡をしてきたり、携帯メールを送ってきたりすることも多々あるという。今年、京畿道水原市のある小学校に初めて発令を受けたイムさん(24)は「携帯の電話番号を教えたら、夜遅い時間にさほど重要でもない携帯メールが生徒から送られてきた」とし「最近の小学生は『夜にメッセージを送ったら失礼』という概念がなく、なおさら」という。忠清北道のある小学校で5年の担任を受け持っている教師Kさん(25)も「勤務時間外に寄せられる生徒からの連絡が担任業務の中で最も過酷」と話した。

 教師と生徒の間の対話だけではなく、校内暴力まで「カカオトーク」を通じて拡大することも、教師らにとっては負担の種となっている。いちいちモニタリングできないサイバー空間における責任までも、そのまま教師に負わされるためだ。忠北の小学6年担任のパクさん(28)は「学校では生徒同士でグループチャットを作ることを許可していない。そういう必要性があれば必ず教師もそのチャットルームに参加するようにしているが、6年生くらいになると、皆がひそかにグループチャットを作ってしまう」とし「指導したという証拠だけでも残すため、生徒たちを教育するのに送ったカカオトークのメッセージなどは全て保管してある」と答えた。さらに「最近、教師の間では『書き残してこそ生き残れる(ハングルでチョゴヤ・センジョナダ)』という意味で『チョクチャ・センジョン』(適者生存と発音が同じでこれに掛けた言葉)という言葉まで聞かれるようになった」と話す。

 デジタル文化を背景とした教権侵害を防ぐため、最近若い教師の間では個人用と業務用の携帯電話を別々に使う「ツー・フォン」(TwoPhone)が、まるで必須であるかのように言われている。各地域の教育庁でも教員業務用の安心番号などを提供している。

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キム・ユンジュ記者 , キム・ジウォン記者 , イ・ヨングァン記者
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