【コラム】アリゾナ州に半導体企業が集中する理由

【コラム】アリゾナ州に半導体企業が集中する理由

 世界の半導体3強である米国、韓国、台湾の半導体投資戦争で共通して登場する地名がある。米アリゾナ州だ。半導体ファウンドリー(受託生産)世界首位の台湾積体電路製造(TSMC)が120億ドル(約1兆3100億円)をかけて建設する5ナノメートル製造プロセスの半導体工場、半導体業界トップの米インテルが200億ドルをかけて建設するファウンドリーもアリゾナ州だ。170億ドルを投資し、米国に先端ファウンドリーを建設することを決めたサムスン電子もテキサス州、ニューヨーク州と共にアリゾナ州を有力な候補地として検討している。仮にサムスン電子までもがアリゾナ州に工場を建設するならば、同州は世界の半導体ビッグ3を懐に抱く半導体の世界的聖地に浮上することになる。

 米南西部の砂漠地帯であるアリゾナ州に半導体大手が集まると、米メディアは「カリフォルニアのシリコンバレーは去り、アリゾナのシリコンデザート(砂漠)がやってくる」などと報じている。ところで、なぜよりによってアリゾナなのか。韓国の3倍の面積を持つアリゾナが半導体工場に適している立地上の長所ははっきりしている。地震、竜巻、ハリケーンなどの巨大災害がほとんどない自然環境、米最大の原発団地を軸にした安定的な電力網、米国内でも格安な地価など全てが強みだ。1980年代に早々とアリゾナ州に半導体工場を建設したインテルが構築した半導体部品生態系もある。しかし、そうした条件だけで海外の半導体工場が成功するならば、地震が頻発し、電力難と水不足に苦しんできた台湾TSMCはとうの昔に太平洋を渡っていたはずだ。

■インテルが半導体売上高ランキング1位…サムスン2位、日本は?

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