京畿道利川市にある、インターネット通販大手ーパン徳坪物流センターで17日、大規模火災が発生した。この日夜9時の時点で15時間以上にわたり火は消し止められていない。消火作業を行っていた50代の救助隊長が行方不明になった。隊長は後輩の消防官4人を連れて先頭に立って最初に火の手が上がった場所を確認していたという。
最初に火災が発生したのはこの日の午前5時35分ごろだった。火の手が上がると当時センター内で作業をしていたおよそ240人の作業員が緊急避難した。消防署は消防車69台と245人の消防隊員を現場に投入して消火作業に当たった。火災発生から2時間40分後の午前8時20分ごろになり火の勢いはやや弱まった。消防当局は警報を少しずつ解除し、残り火の確認作業に入った。ところが建物の中で突然再び火が燃え上がった。消防官らは炎が広がった理由として「センター内に保管していた物品のほとんどが燃えやすい衣類だった」「包装に使われていたビニールなども大量に残っていた」などの点を挙げた。
警察は火災の原因を電気系統とみている。火災が発生する直前の午前5時20分ごろ、地下2階の倉庫にあった陳列台の左側に設置されたコンセントから火花が散る様子が防犯カメラに撮影されていた。また最初に通報した作業員は「倉庫の外に煙が漏れ出す様子を見た」と警察に説明した。
この日消火作業に当たった広州消防署に所属する53歳の救助隊長が物流センターの地下2階で行方不明になった。隊長は午後12時6分ごろ、同僚の消防官4人と共に最初に火が出たと推定される地下2階に入った。現場では先頭に立ってメンバーに指示を与えていたという。ところが倉庫の中に積み上げられていたマネキンが急に崩れたため突然火の勢いが強くなった。
全体の作業を指揮していた現場本部は建物内で消火作業に当たっていた100人以上の消防官らに「直ちに避難せよ」と無線で指示した。隊長は進んできた通路に沿って最後尾から仲間の消防官らと共に避難したが、最終的に現場から抜け出せなかったようだ。残り4人の消防官のうち、隊長のすぐ前にいたチーム長(47)は極度に体力を消耗して倒れ、病院に運び込まれた。