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「半導体崛起」目指す中国の清華紫光集団が経営危機、「サムスン・SKの戦略コピーに失敗」との見方も

 中国の「半導体崛起(くっき)」の先頭に立つ清華紫光集団(清華ユニグループ)が債権者の申し立てで破産の手続きに入った。中国政府の全面的支援を受け、総合半導体グループに成長した同社は無理な事業拡張が仇となり、危機に直面した。

 中国メディアの財訊によると、清華紫光集団の債権者のうち徽商銀行は10日、清華紫光集団が返済期限までに債務を返済できない上、資産が債務返済には十分ではないとして、同社の破産を北京市第1中級人民法院(地裁に相当)に申し立てた。同社は「裁判所が債権者の申し立てを認めるかはまだ決まっておらず、グループ系列企業の日常的な経営活動は正常に行われている」と説明した。

 清華紫光集団は1988年に国立の清華大学が設立した企業で、事実上の国有半導体メーカーだ。中国の国有資産監督管理委員会が直接管理する中央企業であり、メモリー企業の長江存儲科技(YMTC)、通信チップ設計の紫光展鋭などを設立し、総合半導体グループへと成長した。2015年にはサムスン電子にスマートフォン用のアプリケーションプロセッサ-(AP)を供給し、中国でも最も進んだ技術力を持つ半導体メーカーとして評価された。

 清華紫光集団の失敗はサムスン・SKなど韓国の大企業の成功戦略のコピーに失敗したためだとの分析がある。ブルームバーグは今年2月、「中国がどうして韓国を完全に間違ってまねたのか」と題するコラムで、清華紫光集団が韓国の大企業のように持ち株会社を通じ、主力子会社をコントロールしようとしたが、複雑で不透明な支配構造を変えられず、流動性危機に陥ったと指摘した。3000億元(約5兆1000億円)に達する資産を保有しているが、280社余りの子会社を率いるには力不足だったとの指摘だ。

■インテルが半導体売上高ランキング1位…サムスン2位、TOP10は?

イ・ボルチャン記者
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