地裁は、イ・ドンジェ元記者がイ・チョル前代表に送った手紙5通についても同様の判断を下した。イ・チョル前代表は、イ・ドンジェ元記者が送ってきた手紙の中で、がん闘病中の自身の妻について言及した4通目の手紙に最も恐怖を感じた、と主張してきた。地裁はその手紙についても、イ・ドンジェ元記者が「検察とつながるのは難しい」などの表現を使っていることから、「強要」と見なすことはできないと判断した。
イ・ドンジェ元記者は昨年3月、イ・チョル前代表の「代理人」を自任する「情報提供者X」ことチ・ヒョンジン氏に連絡し、「検察幹部の声」だとして音声ファイルを聞かせた。検察はこれを「検察・メディア癒着」と「強要」の傍証だと主張したが、これについても地裁は「チ・ヒョンジン氏の要求に応じたものであり、具体的にイ・チョル前代表に対する害悪を告知したものと見なすことができない」と判断した。イ・ドンジェ元記者は昨年7月の逮捕前に本紙とのインタビューで、「チ・ヒョンジン氏は執拗(しつよう)に検察幹部が保証してほしいと要求した。該当の音声ファイルは検察幹部ではなく、知人と録音して作ったものだ」と語っていた。